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コラム 5か月前

寄せ集めでもそれなりの連係。サッカー日本代表とJリーグに根本的な違いはない。“らしさ”はあった【西部の目/E-1選手権】

シリーズ:西部の目 text by 西部謙司 photo by 田中伸弥

特異な望月ヘンリー海輝、高速ドリブルの俵積田晃太

 ウイングバックは右に望月ヘンリー海輝、左が俵積田晃太。前半は望月が高い位置に進出する機会が多く、リーチを活かしたキープやクロスボールをみせた。このポジションとしては例外的な長身で、所属のFC町田ゼルビアではロングボールのターゲットにもなっている。他の選手にはない特徴を持っているのは強みだろう。

 前半はあまりパスが回ってこなかった俵積田だが、28分には縦に仕掛けて細谷に絶好のクロスを供給。後半は縦への突破、カットインの回数が増えた。足下にボールをつけたままのドリブルに速さがあり、加速するスペースがあると威力を発揮する。63分にはドリブルで前進して望月のゴールにつなげた。

 70分に登場した大関友翔はホンコン・チャイナ代表戦ほど見せ場を作れなかったが、パスの受け方と捌き方に川崎フロンターレの選手らしい上手さをみせていた。

 5バックの中国代表に対して、多くの決定機は作れず。寄せ集めということもあって個の突破に依存していたのは仕方がない。即席にしては連係がとれているのはJリーグのレベルの高さを表していたが、同時に5バックのローブロックを崩すイメージがなさそうなのもJリーグらしいといえばそうかもしれない。

 その中では前記のとおり佐藤が頻繁に間受けを行っていたが、これも真正直にバイタルエリアで囲まれながら受けるプレーなので、個の能力での強引な打開に近い。バイタルを解放するような、その手前での工夫はあまり見られなかった。

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