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コラム 5か月前

日韓戦には垣田裕暉が必要だ。「先のことは考えない」。サッカー日本代表で誰にも負けない雑草魂を今こそ【E-1選手権コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

恩師との再会後の変化「いい循環が生まれている」

 ただ、長いレンタルから復帰した鹿島時代は苦い経験もした。岩政大樹監督時代の2023年は鹿島ユースの1つ上の先輩・鈴木優磨との2トップがうまくハマって出場機会を増やしたが、2024年になってランコ・ポポヴィッチ監督が就任すると出番が激減。昨季途中に柏へ完全移籍することになった。自身が育った愛着のあるクラブを離れるという決断をした際、垣田は「もう後戻りはできない」と強い覚悟を抱いたに違いない。

 紆余曲折を経て、新天地で再出発した点取り屋のところに恩師との再会という朗報が舞い降りたのだから、運命というのは不思議なものである。迎えた今季、垣田はFIFAワールドカップ(W杯)26・アジア最終予選(3次予選)経験者の細谷真大をベンチに追いやり、主軸FWの座を奪取。ここまでJ1・23試合出場(うち先発18試合)・5ゴールという数字を叩き出し、見事にA代表入りをつかんだのだ。

「リカルドと再会後の変化? 自分のリズムを持ってやれているんじゃないかと思います。自分がやりたいプレーをうまく出せているし、いい循環が生まれているのもありますね」と本人も前向きにコメント。28歳にしてようやく非凡な潜在能力が開花しつつある印象だ。

 ゆえに、この日韓戦はこれまで以上に大きな期待が寄せられるところだ。

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