17位:浦和レッズ
2025 J1リーグ順位:7位
主な新戦力:小森飛絢、イサーク・キーセ・テリン
主な放出選手:井上黎生人、二田理央、長倉幹樹、髙橋利樹
毎年のように豪華な戦力を整える浦和レッズだが、2025シーズン前半も波に乗り切れず、第27節を終えて7位に甘んじている。序盤戦は上位戦線に加わったものの、現在は中位に後退している。
エースとして期待されるチアゴ・サンタナがここまで不発で、得点を奪えないだけでなく、前線からの守備でも貢献度が低く、補強ポイントとなっていた。そこで、6月の特別期間で昨シーズンのJ2得点王である小森飛絢が加入した。
これは間違いなく戦力アップとなっており、ここまでリーグ戦5試合出場で4ゴールと見事なスタートを切った。第26節の名古屋グランパス戦で負傷し、しばらく戦列を離れたが、27日の天皇杯・準々決勝で復帰しており、ここから再び活躍が期待できる。
また24日には、スウェーデン代表歴のある長身FWイサーク・キーセ・テリンの加入を発表し、前線をさらに強化した。未知数な部分も多いが、インパクトはあり、攻撃の幅が広がる可能性は高い。
しかし、ファンの期待を完全に満たしたとは言い難い。特に課題とされていたDFの補強がなかった点は懸念材料だ。
今シーズンの浦和は27試合で30失点。うち前半が8失点なのに対し、後半は22失点と明確に数字が悪化しており、試合終盤の守備力低下は深刻である。
本来なら豊富な選手層を生かし、交代カードで相手を突き放す立場だが、現実にはムラのある選手起用で逆にリズムを失う場面が目立ってきた。
小森とテリンの加入で攻撃の迫力は増したが、根本的な課題に向き合えなかった印象は否めない。
総合力がJリーグ屈指であることに疑いはないだけに、優勝圏内に踏みとどまっている今こそ、ファンはより大胆な即戦力補強を求めていたはずだ。
