「守備時」に覚悟を見せたマテウス・サヴィオ
浦和は石原が全速力で帰陣してゴール前を埋めたが、センターバックのボザもホイブラーテンも本来のポジションにいない状況だった。しかし、攻撃に関わっていたサヴィオが長い距離を走って守備に参加し、モラエスをファウルで止めた。
木村博之主審は迷いなくイエローカードをサヴィオに提示。これでシーズン累積4枚目の警告となり、次節のガンバ大阪戦でサヴィオの出場停止が確定した。そのことは本人も認識していたが、それでも「相手のカウンターを止めるために、必要な場面だった」とサヴィオは振り返る。
警告の出るようなファウルを高評価するというのは賛否両論あるが、やはりルールの中で勝負するサッカーという競技において“プロフェッショナル・ファウル”というものは存在する。まさしく、このシーンは彼の覚悟を持った守備がなければ、前半の浦和にとって最大のピンチになってもおかしくなかった。
マチェイ・スコルジャ監督は後半の早い時間帯に、ボランチのグスタフソンから松本泰志にチェンジ、それと同時に、中島に代えて松尾佑介を投入した。
サヴィオは左から中央にシフトしたが、献身的に新潟の起点を限定しながら、攻撃面でも相手を脅かした。前節の柏レイソル戦は前半に2点をリードしながら、後半だけで4得点を奪われて逆転負け。ミッドウィークに行われた天皇杯・準々決勝のFC東京戦でも、1点リードで折り返したが、後半に逆転された。