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Jリーグ 3か月前

真の育成の名門は!? Jリーグ、アカデミー関連の高額経費ランキング6~10位。ダイヤの原石を多く輩出しているのは?

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

 Jリーグの開幕から30年余り。歴史が重なるうちに、万人規模のスタジアムで戦うトップチームだけでなくクラブの下部組織にも多くの実績が生まれている。今回はJリーグが今年7月に発表した2024年度の決算をもとに、アカデミー関連経費が高いクラブをランキング形式で紹介する。未来への投資に最も熱心なのはどのチームだろうか?[3/5ページ]

※情報は9月3日時点のもの。

8位:RB大宮アルディージャ

RB大宮アルディージャ所属DF市原吏音
【写真:Getty Images】

2024年度アカデミー関連経費:3億4700万円
前年度経費:3億2800万円

 2024年9月、オーストリアの大手飲料メーカー『レッドブル』が大宮アルディージャを買収した。今シーズンからはクラブ名をRB大宮アルディージャに改め、新体制がスタートしている。

 レッドブルグループとしてはブンデスリーガのRBライプツィヒ、英プレミアリーグのリーズ・ユナイテッドなどがおり、大宮は世界中に展開される強力なネットワークの一員となった。

 豊富な資金力を手にしたが、大宮はそれ以前から育成に注力していた。2024年度のアカデミー関連費である3億4700万円は今回のランキングで8位に入る規模だが、2023年度に3億2800万円、2022年度も3億900万円を費やしている。

 同クラブは2024シーズンにJ3を戦っていたが、同カテゴリーでは規格外の投資規模だ。同年のJ3では大宮に次ぐ2位のギラヴァンツ北九州が1億6000万円であることを考えると、そのスケールの大きさが分かるかもしれない。
 
 今日までに大宮アカデミーは長谷川元希(現アルビレックス新潟)や奥抜侃志(ガンバ大阪)、AFC U-20アジアカップ2025でキャプテンとしてピッチに立った市原吏音らを輩出しており、確かな実績もある。

 また、クラブの代表取締役社長を務める原博実氏によれば、この育成基盤がさらに強化される可能性もあるという。名良橋晃のYouTubeチャンネルに2024年11月22日に出演した際、同氏は以下のように語っている。

「彼ら(レッドブルグループ)はむしろアカデミーに力を入れると言っている。トップチームじゃむしろ遅いぐらいで、アカデミーに力を入れる。(中略)だからアカデミーにも(関係者が)いっぱい見に来てるの。アカデミーのコーチ、キーパーコーチ、その人たちがどういう仕事をしているのか見に来る」

 大宮は今季のJ2で昇格プレーオフ圏内の5位。暫定勝ち点「47」は、自動昇格が可能な2位・ジェフユナイテッド千葉と4ポイント差である。リーグ残り10試合のなか、まだその権利を目指せるだけの猶予はあるはずだ。

 J1復帰昇格を達成した暁には、持ち前の育成力にもさらに勢いがつくかもしれない。

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