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Jリーグ 8か月前

「自分は交代しなくても…」浦和レッズのために走り続けた安居海渡の耳に届いた声。「ブーイングしたいところだったと…」【コラム】

シリーズ:コラム text by 菊地正典 フリーライター photo by Getty Images

「自分が動けなくなるというのは…」

 第1戦は今季初めてメンバー外になったとはいえ、それまで公式戦33試合全てに出場、しかも後半開始からの出場だった5月24日のアウェイでの名古屋グランパス戦を除いた32試合にスタメン出場していた。蓄積した疲労は、1試合をスキップしただけでは完全には取れない。

 この試合でも、もう少し自分たちで主導権を握れれば体力的にも少しは楽になったかもしれないが、必ずしも思うように試合は進まなかった。

「でも、第1戦も出ていた選手が何人もいる中で、自分が動けなくなるというのはイヤでした」

 だから、安居は走り続けた。脳震とうの可能性によって柴戸がピッチを去り、コンビを組む相手が関根貴大、早川隼平と替わっていっても、安居は持てる力を振り絞った。

 それなのに、勝てなかった。

 普段は感じ得ないような疲労感に、強烈な悔しさが追い打ちを掛ける。ファン・サポーターへのあいさつへ向かう足取りは重い。

 安居は勝利しても喜びをあらわにするタイプではない。むしろ、勝利しても悔いの残るプレーがあれば憮然とした表情を見せるが、最後方からチームメートについていく姿と表情には、普段以上の疲労と悔しさをにじませていた。

 足取りが重くなった理由は、それだけではない。

 ホームでの第1戦はもちろん、アウェイでの第2戦も最後まで勝利を信じて応援し続けてくれたファン・サポーターの期待に応えられなかった心苦しさもあった。

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