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J1 3か月前

「満男さんのようになるためには?」その問いに、鹿島アントラーズの舩橋佑は答えた。埼スタで再び味わった悔しさを経て【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

悔しさ残る途中交代「佑が悪いのでは…」

 1点リードで折り返したハーフタイム。鬼木監督も何かを変えなければならないと感じたのだろう。そこで講じた手は舩橋とエウベルを下げることだった。

 後半から守備強度の高い知念慶と個で打開できる松村優太を投入することで、巻き返しを図ろうとしたのだ。

「佑を下げたのは強度の部分。1人だけでどうこうできるところでもなくなってきていたし、前半だけでかなり疲弊していた。佑が悪いのではない。彼はボールを動かすという意味では必要な選手。

 ただ、前半にあれだけ浦和に流れを持っていかれたのを踏まえて、ゲームをコントロールしていくうえでも、2枚代えて相手に流れを与えないようにした」

 指揮官は交代理由をこう説明していたが、「半分で代えられた」という事実が舩橋には重くのしかかったはずだ。

「自分は攻撃のところでもっと違いを出さなきゃいけなかったし、それを期待してオニさんも使ってくれていると思う。でも守備に追われている時間が長くて、体力を使ってしまった。

 チームとしてもボールを受ける人が少なくなった。もっと自分で動かす部分があってもよかったし、そこは足りなかったところです」

 実際、後半に入ってから守備強度は上がったし、終盤には津久井佳祐や小川諒也らベンチに置いていたDF陣を総動員して守備を固めて浦和の猛攻を跳ね返した。

 守護神・早川友基のスーパーセーブ連発に助けられたこともあり、鹿島はかつての常勝軍団時代を彷彿させるようなしぶとさと粘り強さで勝ち点3をもぎ取ることに成功。浦和との引き分け街道からもようやく脱出した。

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