J2にもう1年とどまる可能性は極めて低い。彼の才能は…
これらを合計すると、昇格争いにおける長崎の勝点の約半分にあたる27ポイントを彼一人で積み上げた計算になる。しかもマテウス・ジェズスの貢献はゴールだけにとどまらない。中盤での全力プレーによって攻撃の推進力を与え、相手が気を抜く隙を与えない存在でもある。
最近の大宮アルディージャ戦(アウェイ2-1勝利)では、その持ち味をさらに披露。自陣深くから豪快にドリブルで持ち上がり、完璧なスルーパスを山口へ供給して先制点を演出。これで今季4アシスト目を記録した。
昨年も18得点7アシストを記録しており、それにもかかわらず今季も長崎に残留したこと自体が驚きだった。2018年にガンバ大阪で半年間プレーした経験もあり、彼が再びJ1の舞台で活躍するだけの力を備えているのは明白だ。
「ほかの方がどう思っているかは分かりませんが、前は昇格争いに絡んでいなかったので、そのプレッシャーに比べたらこのほうが楽しいプレッシャーです」と、ブラジル人MFは優勝争いについて語った。
「あとは自分たちでもっと自信を持ってやらないといけない。ディフェンスももっと厳しく行かないといけないところをもっと厳しく行くこと。セットプレーに関しても、失点を喫しないように、無駄な失点が生まれないようにしていきたいです」
たとえ守備で崩されたとしても、最後に救ってくれるのはマテウス・ジェズスであることが多い。長崎のサポーターは、来季J1の舞台でも彼がチームの中心に立ってくれることを切望している。
しかし、もし昇格を逃した場合、彼がJ2にもう1年とどまる可能性は極めて低い。彼の才能は、もっと大きな舞台にふさわしいからだ。
(取材・文:ショーン・キャロル)
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