「A代表に入りたい」
「今日90分出場して勝てたことは、自分にとっても大きなプラスですし、チームにとってプラスになれたのが一番うれしい。自分の成長もありますが、まずはチームのために何ができるかを考え、それが成長につながれば」と根本は語る。
空中戦の強さ、攻撃への展開力、判断力、精神的な落ち着き、そして左右どちらでも対応できる柔軟性は、J1の舞台で戦う上で大きな武器となる。
ようやく掴んだリーグ戦の初スタメンで、上位の神戸を相手に無失点勝利を支えた根本。流通経済大の1年生だった当時、Cチーム所属でありながら、たまたま日本代表のトレーニングパートナーとして呼び出されて、練習試合では上田綺世など、代表FWと体を合わせることで自信と評価を高めた。
パリ五輪を目指すU-22日本代表に招集されたこともある彼は、「A代表に入りたいという目標はあります」と語り、8カ月後に迫ったFIFAワールドカップ北中米大会(W杯)での滑り込みにも意欲を示した。
浦和でなかなか公式戦に絡めなかったが、大迫との激しいバトルなど、高いポテンシャルと堂々とした振る舞いを見ても、その目標は決して高すぎる壁ではない。
ただ、そのためには継続して試合に出場し、高いパフォーマンスを続ける必要がある。
まずは浦和を勝たせる男へ。左利きの大型センターバックの挑戦は、ここからさらに熱を帯びていく。
(取材・文:河治良幸)
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