3度のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)優勝を含む国内外の10タイトルを獲得してきたJリーグの名門・浦和レッズ。熱狂的なサポーターの声援を背にJリーグで屈指の強さを誇ってきた同クラブだが、その中で1番強かったシーズンはどの年だろうか。今回は、浦和の歴史の中で特に輝かしい結果を残したシーズンをピックアップして紹介する
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2007シーズン

【写真:Getty Images】
監督:ホルガー・オジェック
主な獲得タイトル:AFCチャンピオンズリーグ優勝
前年の2006シーズンは浦和にとって特別なシーズンとなった。
ワシントンやロブソン・ポンテら強力な攻撃陣、田中マルクス闘莉王を筆頭に安定感のある守備陣が噛み合い、J1優勝と天皇杯の2冠を達成。
J2降格経験のあるクラブのJ1優勝は当時史上初であり、これは浦和が真に強豪クラブへと成長したことを示している。
J1連覇、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)優勝を狙う2007シーズンは、前年度限りで勇退したギド・ブッフバルトの後任に、1995シーズンから2年間浦和で監督を務めたホルガー・オジェックを招聘した。
さらに、ジェフユナイテッド千葉から阿部勇樹を獲得するなど、この年も盤石の体制でシーズン開幕を迎えている。
前年からリーグ28失点と強固な守備陣を擁していた浦和に、中盤の底でバランスをとることに長けた阿部が加入したことで、守備ブロックはさらに頑丈なものとなった。
その結果、リーグでの浦和の総失点数は、前年と同じく28失点に。
鹿島アントラーズとの激しい優勝争いは、浦和がリーグ最終節の横浜FC戦で敗戦したことで優勝を譲ることとなったが、前年と変わらぬ強さを見せたことは特筆すべきだろう。
当時のJリーグを象徴する強さを誇っていた。
そして、この年に行われたACLでは、日本勢初の快挙を成し遂げることとなった。
グループステージを1位で突破した浦和は、準々決勝、準決勝でそれぞれ韓国勢を倒し決勝進出する。
イランのセパハンとの決勝は、2ndレグで永井雄一郎と阿部が奪った2得点のリードを守り切り、Jリーグクラブにおいて史上初となるACL制覇を成し遂げたのである。
▽GK
都築龍太
▽DF
田中マルクス闘莉王
坪井慶介
堀之内聖
▽MF
長谷部誠
鈴木啓太
阿部勇樹
ロブソン・ポンテ
平川忠亮
▽FW
ワシントン
永井雄一郎