3度のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)優勝を含む国内外の10タイトルを獲得してきたJリーグの名門・浦和レッズ。熱狂的なサポーターの声援を背にJリーグで屈指の強さを誇ってきた同クラブだが、その中で1番強かったシーズンはどの年だろうか。今回は、浦和の歴史の中で特に輝かしい結果を残したシーズンをピックアップして紹介する
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2017シーズン

【写真:Getty Images】
監督:ミハイロ・ペトロヴィッチ/堀孝史
主な獲得タイトル:AFCチャンピオンズリーグ優勝
2016年にYBCルヴァンカップを制覇した浦和レッズ。
ミハイロ・ペトロヴィッチが監督に就任してから6年目となる2017シーズンは、2015、2016シーズンで惜しくも獲得できなかったリーグ優勝が求められる年となった。
シーズンの船出は極めて快調だった。
開幕8戦で6勝1分1敗とスタートダッシュに成功し、リーグ首位に。優勝への期待はさらに増していった。
しかし、落とし穴は突然現れる。
第9節からの12戦で3勝1分8敗と大失速を喫した浦和は、7月末にペトロヴィッチ監督を解任。堀孝史が暫定監督としてチームを指揮することとなった。
堀が監督に就任してからも、チームはV字回復の兆しを見せることなくリーグ中位を彷徨うことに。
攻撃的なサッカーを支えていた守備陣にほころびが見られ、失点数は「54」と前年の28失点からほぼ倍増している。
ルヴァンカップ、天皇杯共に早々に敗退したことで、浦和のタイトル獲得の可能性があるのはAFCチャンピオンズリーグ(ACL)のみとなってしまった。
ただ、唯一タイトル獲得の可能性が残ったACLに集中できたことは、浦和にとってプラスに働いたのかもしれない。
決勝トーナメント1回戦の済州ユナイテッド戦は1stレグで2点ビハインドを背負う厳しい展開となるも、2ndレグで追いつき、延長戦の末劇的勝利を収めた。
続く準々決勝の川崎フロンターレとの同国対決でも、1stレグで2点ビハインドを背負うものの、続くホームでの1戦で4点を奪い、同年のJ1覇者を破る驚異の粘りを見せている。
そして迎えた決勝、第1戦を1-1で折り返した第2戦では一進一退の攻防のなか、88分にラファエル・シウバが決勝点を挙げ、アル・ヒラルを撃破した。
苦しみに苦しんだ2017シーズンは、10年振りのACL制覇という結果で幕を閉じたのである。
▽GK
西川周作
▽DF
遠藤航
槙野智章
阿部勇樹
宇賀神友弥
▽MF
青木拓矢
柏木陽介
長澤和輝
武藤雄樹
ラファエル・シウバ
▽FW
興梠慎三