30年を超える歴史を振り返ると、Jリーグでは10代にしてトップチームでゴールを挙げた逸材が数多く存在する。代表的なのは、15歳11ヶ月28日でJ1史上最年少ゴールを決めた森本貴幸。東京ヴェルディの超新星が打ち立てた金字塔にはいまだに誰も手が届いていない。今回は、優れたアカデミー出身選手を擁する浦和レッズの最年少ゴール記録をフォーカス。1~5位をランキング形式で紹介する。※データは『Transfermarkt』を参照。[1/5ページ]
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5位:矢島慎也(やじま・しんや)
【写真:Getty Images】
生年月日:1994年1月18日
大会:Jリーグヤマザキナビスコカップ(現:JリーグYBCルヴァンカップ)
ゴール記録日:2012年4月18日
対戦カード:浦和レッズ 1-4 セレッソ大阪
当日の年齢:18歳3ヶ月0日
浦和レッズの最年少ゴール記録ランキングで5位となったのは、ジュニアユースからトップチームまで駆け上がった矢島慎也だ。
埼玉県浦和市(現:さいたま市浦和区)出身の矢島は、浦和でジュニアユースからユースへと順調にステップアップを果たすと、2011年8月には2012シーズンからのトップチーム昇格を勝ち取る。
記念すべき初ゴールの瞬間は、2012年4月18日に訪れた。
Jリーグヤマザキナビスコカップ(現:JリーグYBCルヴァンカップ)予選Aグループ・第3節のセレッソ大阪戦に先発出場した矢島は、0-1で迎えた42分に同点弾を挙げた。
最終的に浦和はセレッソに1-4で敗れたものの、18歳3ヶ月0日の若武者が決めた一撃は、チームに希望をもたらした。
矢島の長所といえば、2シャドーの一角やトップ下に加え、ボランチもこなせる戦術理解力の高さが思い浮かぶ。
セレッソ戦でデビュー弾を放った後は、2017シーズン終了後に退団するまで浦和で公式戦通算49試合に出場。ゴール数は6得点と決して多くはなかったが、2シャドーの一角やトップ下の他に、状況に応じてボランチもこなす戦術理解力の高さでチームに貢献した。
18歳になった直後に決めた鮮烈弾から時が流れ、現在矢島は清水エスパルスに所属。攻撃サッカーを貫く“秋葉エスパルス”を経験に裏打ちされた熟練のプレーでけん引している。