30年を超える歴史を振り返ると、Jリーグでは10代にしてトップチームでゴールを挙げた逸材が数多く存在する。代表的なのは、15歳11ヶ月28日でJ1史上最年少ゴールを決めた森本貴幸。東京ヴェルディの超新星が打ち立てた金字塔にはいまだに誰も手が届いていない。今回は、優れたアカデミー出身選手を擁する浦和レッズの最年少ゴール記録をフォーカス。1~5位をランキング形式で紹介する。※データは『Transfermarkt』を参照。[3/5ページ]
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3位:エスクデロ競飛王(えすくでろ・せるひお)
【写真:Getty Images】
生年月日:1988年9月1日
大会:Jリーグヤマザキナビスコカップ(現:JリーグYBCルヴァンカップ)
ゴール記録日:2006年3月29日
対戦カード:浦和レッズ 2-0 FC東京
当日の年齢:17歳6ヶ月25日
浦和レッズの最年少ゴール記録ランキングで3位となったのは、2005年から2012年にかけてトップチームでプレーしたエスクデロ競飛王だ。
父親が浦和でプレーしていたことから、エスクデロは3歳から8歳までの時間を日本で過ごした。
一度アルゼンチンへ帰国したものの、2000年には再来日。 浦和ジュニアユースを経てユースに昇格すると、2005年4月には16歳7ヶ月でトップチームに登録される。
待望のゴールが生まれたのは、2006年3月29日に行われたヤマザキナビスコカップ(現:JリーグYBCルヴァンカップ)だった。
予選Aグループ・第1節のFC東京戦に先発出場したエスクデロは、62分に先制点をマーク。17歳6ヶ月25日で決めた一撃は大会史上2番目の若さで記録したゴールとなり、チームの白星発進に大きく貢献した。
華々しいデビューを飾ったが、浦和でのエスクデロのキャリアは度重なる怪我との戦いの日々でもあった。
復帰しては再発を繰り返すなかで、本来の実力を発揮しきれなかったのは不運としか言いようがない。
2012年7月の韓国行きを皮切りに、エスクデロは中国やタイ、エルサルバドル、オーストラリアといった国々を転戦。2025年8月には関東サッカーリーグ1部に所属するEDO ALL UNITEDに加入し、2007年に国籍を取得した日本への帰還を果たしている。