30年を超える歴史を振り返ると、Jリーグでは10代にしてトップチームでゴールを挙げた逸材が数多く存在する。代表的なのは、15歳11ヶ月28日でJ1史上最年少ゴールを決めた森本貴幸。東京ヴェルディの超新星が打ち立てた金字塔にはいまだに誰も手が届いていない。今回は、優れたアカデミー出身選手を擁する浦和レッズの最年少ゴール記録をフォーカス。1~5位をランキング形式で紹介する。※データは『Transfermarkt』を参照。[4/5ページ]
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2位:早川隼平(はやかわ・じゅんぺい)
【写真:Getty Images】
生年月日:2005年12月5日
大会:JリーグYBCルヴァンカップ
ゴール記録日:2023年4月19日
対戦カード:浦和レッズ 1-1 湘南ベルマーレ
当日の年齢:17歳4ヶ月14日
浦和レッズの最年少ゴール記録ランキングで2位となったのは、高校1年生にしてトップチームに2種登録され“スーパールーキー”と称された早川隼平だ。
ジュニアユースからユースへと順調にステップアップした早川は、2022年2月に初めてトップチームに2種登録される。翌2023年も2種登録されると、同年4月19日には記念すべき瞬間が訪れた。
舞台はJリーグYBCルヴァンカップ。グループステージ・第4節の湘南ベルマーレ戦でトップチーム初先発を果たすと、早川は1点ビハインドで迎えた43分に同点弾をマークする。
17歳4ヶ月14日で決めたこの初ゴールは、公式戦ではエスクデロ競飛王が保持していた記録を抜いてクラブ史上最年少に。天皇杯 JFA 全日本サッカー選手権大会を含めると邦本宜裕に次ぐクラブ歴代2位の記録となった。
なお、2023シーズンにはプロA契約の条件となる450分出場を17歳9ヶ月5日で達成。原口元気の17歳11ヶ月17日を抜き、クラブ史上最年少記録を打ち立てている。
早川の魅力は身長163cmとは思えないフィジカルの強さ、相手を手玉に取るアジリティの高さにある。
今季は公式戦通算7試合の出場にとどまっているが、昨季に約半年間のレンタル(期限付き)移籍で加入したファジアーノ岡山では“左利きの右シャドー”として印象的なプレーを披露していた。
その経験を活かして、浦和での厳しいレギュラー争いに食らいついてほしいところだ。