フットボールチャンネル

J2 2週間前

【英国人の視点】「そんな簡単に昇格や優勝は無理」首位・水戸ホーリーホック、失われた攻撃の輝き。初のJ1昇格へ重圧が重くのしかかる

シリーズ:英国人の視点 text by ショーン・キャロル photo by Getty Images

 明治安田J2リーグは残り2節を残し、水戸ホーリーホックが首位に立つ。J2に入会した200年以来、J1・J3への昇降格を経験していないこのクラブは悲願達成を目前に、足踏みをしている。これまで経験してこなかった重圧を乗り越え、クラブの歴史に新たな1ページを刻むことができるか。(取材・文:ショーン・キャロル)[2/2ページ]
——————————

J1昇格を逃すことへの恐れ

 J1昇格を逃すことへの恐れは、今まさにチームに重くのしかかっているはずだ。特に来季の「明治安田Jリーグ百年構想リーグ」のハーフシーズンは、水戸にとって絶好のステップアップのチャンスとなる。というのも、その期間中は降格の心配をすることなくJ1のレベルに適応する時間が与えられ、2026/27シーズンからの「本格的な」J1初年度に備えることができるからだ。

 FC町田ゼルビアやファジアーノ岡山のように、J1初挑戦のシーズンでインパクトを残すクラブも近年存在しているが、水戸のように25年以上にわたって「J2の顔」として定住してきたクラブにとっては、この移行期間は理想的だと言える。

 来週末にリーグ戦が再開した際、直接の昇格ライバルである長崎との対戦でポジティブな結果を残すことができれば、水戸はついに懸念を華々しく振り払うことができる。しかし、それに失敗すれば、最終節・大分トリニータ戦(ホーム)で、極限の緊張感に包まれることになるだろう。

 8月16日までホーム無敗を維持していた水戸にとって、ここ5試合のホーム戦でわずか1勝という現状、そして大分が残留を確定させるために勝ち点を必要としている可能性を考えると、ホームに大分を迎える最終節はまさに息詰まるクライマックスになるかもしれない。

 したがって、水戸としてはこの11月29日の最終節を「昇格祝賀パーティー」として迎えられるよう、早く昇格を確定させたいと願っているはずだ。

(取材・文:ショーン・キャロル)

【関連記事】
あまりにガラガラ…。Jリーグ収容率ワーストランキング1〜5位【2025シーズン】
「彼に勝てたらJ2のドリブラーには勝てる」ジェフ千葉、椿直起が深める自信。「対峙するDFが迷っている」【コラム】
200人以上に聞いた! Jリーグ、チャントが最高なクラブランキング1〜5位

【了】
1 2

KANZENからのお知らせ

scroll top
error: Content is protected !!