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J1 12時間前

「うまくなるんだ」関川郁万が感じた鹿島アントラーズの劇的な変化。いまが「すごく楽しい」と表現するわけ【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Etsuko Motokawa,Getty Images
鹿島アントラーズ、関川郁万

鹿島アントラーズの関川郁万【写真:元川悦子】



 昨シーズンに負った怪我による長期離脱を経て、復帰が迫りつつある関川郁万。しかし、鹿島アントラーズでの立ち位置は以前とは明らかに異なる。守備陣の層は厚みを増し、鬼木達監督の下で求められる役割も変化した。鹿島の守備を支えてきた絶対的存在は、今何を感じ、何を見据えているのか。(取材・文:元川悦子)[1/2ページ]
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ケガからの完全復帰が迫る関川郁万

関川郁万

鹿島アントラーズの関川郁万【写真:Getty Images】

 明治安田J1百年構想リーグに挑む鹿島アントラーズ。鬼木達監督就任2年目の今季は大卒ルーキーの林晴己ら新戦力数人を加えたのみで、チーム基盤のさらなる強化に主眼を置いて戦うことになる。

 24日には宮崎キャンプも終了し、ここから2月7日の開幕・FC東京戦に向けてチーム状態を最大限引き上げていくことになる。



 そのJ1王者にとって大きな朗報と言えるのが、昨季途中に大ケガでシーズンを棒に振った安西幸輝と関川郁万の復帰。2人は宮崎キャンプ中のトレーニングマッチで実戦に戻り、現在は徐々にコンディションを引き上げているところだ。

 とりわけ、関川の方は、24日のアビスパ福岡戦で90分間出場。昨年5月のFC町田ゼルビア戦で左ひざ複合じん帯損傷という重傷を追って以来、初めて1試合分プレー。公式戦出場への道筋が見えてきた状態と言っていい。

「1つ1つの感覚を確かめながら…」

鹿島アントラーズ、関川郁万
鹿島アントラーズの関川郁万【写真:元川悦子】

「これだけの大ケガを負ったんで、ゆっくりゆっくり自分の1つ1つの感覚を確かめながらやっていければと思っています。

 やっぱり離脱した時間が長かったので、試合勘を含めて引き上げないといけない。半年間のリーグを終える頃にはもう1回、ピーク時のコンディションに戻っていたいなと考えています」

 本人は宮崎キャンプ中にこう発言。慎重に取り組んでいく意向を明かした。


 2019年の鹿島入り後、2022年に定位置をつかんだ関川。2023年にはガンバ大阪から鹿島に戻ってきた昌子源を押しのけ、植田直通との鉄壁のセンターバック(CB)コンビを確立したが、持ち前のタフさと闘争心は本当に目を見張るものがあった。

 2024年までは「植田と関川のいずれかがケガをしてしまったら、鹿島守備陣に暗雲が立ち込める」と言われたほど。屈強な肉体を誇る関川がいたからこそ、鹿島はつねに上位をキープできたのである。

 そんな絶対的DFが昨年5月に長期離脱を強いられた。本人もプロキャリア初のアクシデントに戸惑い、打ちひしがれたに違いない。

「やっぱり8か月は…」

キム・テヒョン 鹿島アントラーズ

鹿島アントラーズのキム・テヒョン【写真:Getty Images】

「最初はショックでしたけど、あまり重く受け止めすぎず、深く考えすぎずという感じでしたね。1日1日、落ち込んでいたらやっていけない。そう思って過ごしていました。

 最初の2〜3か月は外でのトレーニングもできなくて大変でしたけど、ウォーキングやジョギング、ボールを使える動きとやれることが増えていくと気持ちも上がっていく。

 ステップを踏んでメンタル的にも徐々に前向きになっていきました。それでもやっぱり8か月は長かったですね」

 本人も苦しかった時期を神妙な面持ちで振り返った。



 鬼木監督や中田浩二フットボールダイレクター(FD)らも当初は頭を抱えたはず。ただ、昨季は万が一の事態に備えて開幕前にキム・テヒョンを補強。さらに5月末には東京ヴェルディから千田海人も獲得していたため、迅速に関川の穴埋め作業に乗り出すことができた。

 幸いにして、キム・テヒョンが試合を追うごとに成長。安定感を増していき、守りのバランスも向上。関川不在が大きなダメージになることはなかった。

 日本代表守護神・早川友基の目覚ましい活躍もあって、鹿島はサンフレッチェ広島に続くリーグ2位の失点「31」を記録。9年ぶりのJ1タイトルを獲得することに成功したのである。

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