明治安田J1百年構想リーグの第1節が7日に各地で開催され、鹿島アントラーズはアウェイでFC東京と対戦した。鹿島は昨シーズン王者として順調な滑り出しを期待したが、結果は90分で1-1、PK戦の末に5-4で敗れた。シーズン初戦を足踏みでスタートしたものの、昨季の雪辱に燃える濃野公人は人一倍の闘争心を持っていた。(取材・文:元川悦子)[2/2ページ]
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「今年はやりますよ。期待してください」
名手・早川がゴールマウスを守っていることで、鹿島有利と目されたが、FC東京は5人全員が成功。逆に鹿島は4人目の小池が失敗し、2026年初戦は黒星。百年構想リーグ優勝を狙ううえで、足踏みからのスタートとなってしまった。
そんな中でも、濃野は敗戦の中にも手ごたえをつかんだ様子だ。
「10人になって落ち込んでいる暇はなかったですし、持って帰れる勝ち点は持ち帰らないといけない。そう思いながら戦って、FK以外で失点しなかったのはよかったと思います。
自分も攻守においてスペシャルな選手にならないと、さらにハイレベルなところではできないし、ステップアップも叶わない。この半年は自分的に勝負だと考えてシーズンインしましたし、キャンプでも逃げずにやってきた自信がある。
今回守備面では手ごたえを感じましたけど、もっともっとチャレンジしていきたいと思います」
彼が目の色を変えて2026シーズンに向かっているのも、2025年の悔しさが大きかったから。
プロ1年目にJリーグベストイレブン入りし、昨季は日本代表入りも有力視されたが、重要なところでケガをしてしまい、EAFF E-1サッカー選手権参戦を逃した。
鹿島でもJ1通算ゴール数は1で、前年の9から大幅に減った。
「チームは優勝しましたけど、自分としては悔しさが強かった」と本人も語っていただけに、3年目の今年はジャンプアップする必要があるのだ。
長友や遠藤、佐藤龍之介といった日の丸経験者と堂々と渡り合ったこのゲームは1つのきっかけになりそうだ。
「今年はやりますよ。期待してください」と濃野は目をギラつかせたが、ここからが本番だ。
次は昨年最終節に優勝を決めた相手、横浜F・マリノスとのホームゲーム。メルカリスタジアムで背番号22がチームに白星をもたらすようなインパクトを残せれば理想的。その一挙手一投足を興味深く見守りたいものである。
(取材・文:元川悦子)
【著者プロフィール:元川悦子】
1967年、長野県生まれ。94年からサッカー取材に携わり、ワールドカップは94年アメリカ大会から2022年カタール大会まで8回連続で現地に赴いた。「足で稼ぐ取材」がモットーで、日本代表は練習からコンスタントに追っている。著書に『U-22』(小学館)、『黄金世代』(スキージャーナル)、「いじらない育て方 親とコーチが語る遠藤保仁」(NHK出版)、『僕らがサッカーボーイズだった頃』シリーズ(カンゼン)などがある。
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