
浦和レッズでプレーする柴戸海【写真:Getty Images】
明治安田J1百年構想リーグ・地域リーグラウンドEAST第2節が14日に行われ、浦和レッズはアウェイでFC東京と対戦。土壇場で同点弾を献上した浦和はPK戦の末に敗れ、獲得勝ち点は「1」にとどまった。今年正念場を迎えている柴戸海は、自身に矢印を向けながら今後のチームの戦い方に見識を述べた。(取材・文:河治良幸)[1/2ページ]
——————————
“勝負の年”に生きる柴戸海

FC東京戦の浦和レッズ【写真:Getty Images】
百年構想リーグ優勝を目指す浦和レッズは、アウェイでFC東京と対戦。勝点「3」に限りなく近づきながら、結局手にしたのは「1」だった。
だが、この試合は中盤でスタメン起用された柴戸海にとって、確かな前進を示す時間だった。
阿部勇樹から22番を受け継いだ柴戸は2024シーズンに成長を求めて“昇格組”のFC町田ゼルビアに期限付き移籍。持ち前の機動力とデュエルの強さを武器に、開幕戦から主力として大躍進を支えたが、後半戦は負傷で離脱を強いられた。
浦和に復帰後も回復は順調とは言えず、昨年の先発は一度きり。だからこそ自他共に、百年構想リーグから2026年を勝負の年として位置付けていた。
「この時期の今のコンディションとしては悪くはないと思いますし、もっともっと上げていける部分とチームのためにできることを増やしていきたいと思いますし、これからより良くなっていくので、自分としても楽しい」
そう手応えを語る柴戸に、スタメンのチャンスは第2節に早くも巡ってきた。
サミュエル・グスタフソンの状態が万全ではないとはいえ、柴戸がキャンプから積み上げてきたものをマチェイ・スコルジャ監督が評価している証に他ならない。
ボランチを組む安居海渡とのコンビに関して、柴戸は以下のように役割を語る。
安居海渡とのボランチコンビにおける、お互いの役割とは?

前節ジェフユナイテッド千葉戦の柴戸海【写真:Getty Images】
「お互いのバランスを見ながら、守備の時は自分が前に行ってダイヤモンドっぽくなるというのは、お互いの共通理解で意識がありました。どっちかが出た時にはバランスを取るというのは意識していました」
2人でFC東京の中央突破を牽制しながら、ボール奪取から攻撃に繋げる。それでも全体として見れば、序盤のペースを握ったのはFC東京だった。
FC東京はボランチの高宇洋と常盤亨太に加えて、2トップから元浦和のFW長倉幹樹が中盤に落ちてくる形で起点を作り、マルセロ・ヒアンを縦に走らせて浦和のディフェンスを脅かす。
柴戸と安居は中盤でフィルター役になるだけでなく、セカンドボールの回収など守備で幅広い仕事が求められた。相棒の安居は、今回のコンビネーションについてこう総括する。
「お互いの良さとしてボールを取れるのが強みだと思うんですが、今日はなかなかセカンドが拾えなかったりとかがあったので。正直そこは負けちゃいけないと思っていた中で、難しさはありました」
柴戸も「立ち上がりは相手の時間帯になりました」と振り返るが、ひとつのシーンが試合の潮目を変えた。
ゴールは認められなかったが、柴戸は8分過ぎにネットを揺らす。
マテウス・サヴィオのフリーキックに、ファーのディフェンス裏で合わせて、混戦からボールを押し込んだ。
しかし、VARによる10分間のチェックの末に、オフサイドの判定に終わった。
結果としてゴールを取り消された柴戸は、一連のプレーを前向きに振り返る。
「そう感じてもらえたらすごく嬉しいです」

戦況を見つめるマチェイ・スコルジャ監督【写真:Getty Images】
「あれがオフサイドだったかは分からないですけど、チームとしてやるべきことは統一してできていた。キッカーの質も高かったし、次につながる形だと思います」
浦和からするとアンラッキーな部分はあったが、そこまで相手ペースだった流れを浦和に引き戻すための時間にもなった。
徐々に浦和のチャンスも増えて、後半はややオープンな展開になった中で、柴戸のボール回収力が前半より目立ち、ボールを触る回数も増えた。
「チームとしても前から奪いに行こうといった中で、それは自分の良さを出せる部分だと思います。そう感じてもらえたらすごく嬉しいですし、もっともっと奪えるシーンだったり、そこからチャンスにつながるシーンを増やしていきたい」
中盤でボールを奪い、攻撃に繋げるというところでは確かな手応えがあった。
試合の流れとしてはここからというところで、スコルジャ監督は70分に柴戸と右サイドハーフの金子拓郎を下げて、アタッカーの二田理央とFWイサーク・キーセ・テリンを投入する。
キャプテンの渡邊凌磨をトップ下からボランチに下げるという決断も下した。戦術的な意図も含む交代と考えられるが、まだ柴戸の起用がフルタイムをベースに考えられていないことも示唆している。
柴戸はこの状況に対し、自身に矢印を向けた。