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J1 3時間前

「みんなが共有できていない」関根貴大が指摘する浦和レッズの問題点。「クロスを放り込むくらいしか…」【コラム】

シリーズ:コラム text by 河治良幸 photo by Getty Images
関根貴大 浦和レッズ
浦和レッズでプレーする関根貴大【写真:Getty Images】



 明治安田J1百年構想リーグ第6節が14日に行われ、浦和レッズは東京ヴェルディに0-1で敗れた。序盤はハイプレスで主導権を握りながらも、ミスから先制点を献上。5バックで守る東京ヴェルディを崩し切れないまま試合を終えた。右サイドで存在感を示した関根貴大が、試合の分岐点と浮かび上がった課題を冷静に語っている。(取材・文:河治良幸)[2/2ページ]
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「みんなが共有できていないところが…」

深澤大輝 東京ヴェルディ
コミュニケーションを取る深澤大輝と城福浩監督【写真:Getty Images】

「それは想像できたので。どこがずれるかって言ったら、練習のときからボランチとセンターバックだと分かっていました。

 そこはしっかりコミュニケーションを取ってやろうというところだったんですけど、ゲームの中で想定していた動きではないポジションにドリブルをされたり、そういう偶然起こってしまうシチュエーションがたくさんあって。

 そういった時に前から行くのではなくて、しっかりブロックを組んで冷静に対応するというのも、5バックとやる時には重要になってくるのかなと思いました」

 攻撃面では、押し込んだ状況での崩しに課題を感じている。



「センターバックがうまくギャップを取っていた印象はありますけど、いいプレーはたくさんあったと思いますし、そこよりは押し込んで3-2を組まれた時にどう崩していくか。ショートプレーになった時にまだまだだなっていうのは改めて感じたし、みんなが共有できていないところがたくさんあったのかなと思う」

 終盤にターゲットが入ったことでクロスの狙いは明確になったものの、チームとしての戦い方が定められていなかったことを指摘する。

「そうじゃない前半とかそういう時間帯で、どう時間を作って崩していくかっていうところは、自分が斜めに刺してもみんな反応できていないというか、共有ができていないっていうところはすごい感じたので、そこが課題だなっていうのは終わった後にみんなでも話していました」

 途中出場の選手との連係についても言及する。

「クロスを放り込むくらいしか…」

オナイウ阿道 浦和レッズ
途中出場から存在感示すオナイウ阿道【写真:Getty Images】

 練習の紅白戦ではスタメンの選手がメインで、サブ組は対戦相手側を想定したチームを任されることが多い。

 もちろん途中でメンバーの入れ替えはあるが、例えばヴェルディ戦の後半のような肥田野とオナイウの2トップ、ボランチや最終ラインが主力のままテリンがオナイウと並び、左に中島、右にサヴィオという組み合わせで十分な共有ができているかと言えば、現段階では明らかに足りない。

 昨年はチームキャプテンでありながら、練習でもサブ側に回ることが多かった関根だからこそ、そこの課題を明確に指摘できる。

「間違いないですね。そういう組み合わせの共有はめちゃくちゃ大事だと思うので。翔哉くんが入ったら、より中央の間のスペースをしっかり使ってボールを受けられるし、その後のリアクションを前の選手が取らないといけない。



 阿道とイサーク(キーセ・テリン)に関しては似たようなタイプなんで、そこをどう活かすのかっていうのは、今言ったように明確なものがあるのかっていうと、クロスを放り込むくらいしかなかった。

 そこのコンビネーションは、組み合わせ一つ取っても、この選手が入ってきた、この組み合わせが入ってきたって、全員が共有できるものが必要だなっていうことじゃないですか」

 そう語る関根は、引いた相手を崩すためのサイドバックとしての役割についても触れる。

「サイドバックはやっぱりきれいにやっちゃダメだなって」

柏レイソル 町田戦
次節の浦和レッズの相手である柏レイソル【写真:Getty Images】

「今シーズンは後ろに重きを置いてやっているのはあるんですけど、シチュエーションによってはそこを捨てて前に行って何かを起こさないといけない。だからペナルティーエリアに入っていく回数は意識したんですけど、もっとクオリティを上げていかないといけない」

「サイドバックはやっぱりきれいにやっちゃダメだなって。

(左サイドバックの荻原拓也と)もっとガチャガチャして前につけて、厳しいボールでもオーバーラップして自分たちのボールにしていくくらいじゃないと、攻撃の勢いが出ないよねっていうのを話していたので。

 今日はそういう意味で、ちょっと安全な方にプレーしすぎた部分もあったのかなと。やっぱり負けている時こそ、リスクを負わないといけない」



 百年構想リーグの6試合目にして、初めて3バックの相手との対戦となった。守備では5バックがベースとなるヴェルディを相手に、リードされた時間が長かったからこそ明確に見えた課題は今後の糧にしたい。関根も次戦以降の戦いに繋げる構えだ。

 「押し込んだ時にどれだけ3人目の動きとか連係したプレーができるか。クロスをどこで上げるのかというところはしっかり共有したいですし、ビルドアップに関しては、なんとかなるかなっていうところはあるので、ロングボールを蹴ってセカンドを拾うところは、どんなシステムの相手だろうと課題かなと思います」

 百年構想リーグは代表ウィーク前の過密日程に入っており、水曜日には柏レイソルとのホームゲームが待っている。関根は「全員にチャンスがあると思うので、そこでしっかりアピールしたいなと思います」と語る。

 ここまで固定的なスタメンで戦術共有も進んできたが、普段は途中出場の選手がスタメンで出ることも想定される中で、浦和の総合力が問われる試合になりそうだ。

(取材・文:河治良幸)

【著者プロフィール:河治良幸】
東京都出身。サッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』で日本代表を担当し、プレー分析を軸にグローバルな視点でサッカーの潮流を見続ける。セガ『WCFF』の選手プロフィールを担当。著書に『勝負のスイッチ』『サッカーの見方が180度変わる データ進化論』『サッカー番狂わせ完全読本ジャイアントキリングはキセキじゃない』がある。X:@y_kawaji

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【了】
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