
浦和レッズでプレーするオナイウ阿道【写真:Getty Images】
浦和レッズが勝てない。PK負けを含め、12日の東京ヴェルディ戦で5連敗。なかなかポジティブな結果をつかめていないが、その中でも奮闘を見せる選手がいる。それが、ストライカーのオナイウ阿道。この日90分を通じて出色のクオリティを見せた30歳のフォワードが、自身の責任を踏まえて攻撃陣の課題を指摘する。(取材・文:河治良幸)[2/2ページ]
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「どこにどういうボールが来るかというのが分かっていれば…」

東京ヴェルディでPK戦の末に敗れた浦和レッズ【写真:Getty Images】
オナイウは失点を「起こり得るスポーツ」と受け入れながらも、「それまでに追加点を取っておく必要があった」と語り、矛先を自分たち攻撃陣へ向けた。
クロス対応やゴール前の崩しについては「上げる側と中に入っていく側の選手たちが、どこにどういうボールが来るかというのが分かっていれば、いちいち味方の選手を見なくてもそこに誰かいるというのは作れる状況だと思う」と厳しくも冷静に語った。
石原のクロス精度を評価しながら、受け手側の入り方や選手間の感覚共有を深める必要性を説いた。
実際、この日は前半からクロスの本数自体は多く、オナイウも何度か惜しいヘディングを放っている。だからこそ、最後の「決め切る」部分への悔しさが強く残った。
「内容が、(得点を)取っているところ以外は頑張っていると見られても、結局、取れてなかったら勝たせることはなかなかできない」
この一言に、現在地の認識が凝縮されている。献身性やポストプレーだけでは満足していない。前線で体を張り、味方を活かし、なおかつ自ら結果を出す――その両立を求めている。
東京ヴェルディ戦のオナイウは、90分を通じて前線の支点として機能し、肥田野のゴールを陰で支えた。記録以上にチームへ与えた影響は大きい。
しかし、本人が最も強く見つめているのは、その先にあるゴールと勝利だろう。内容面の充実を結果へ変えられるか。次節以降、首位・鹿島アントラーズとの大一番も含め、オナイウのストライカーとしての真価が改めて問われていく。
(取材・文:河治良幸)
【著者プロフィール:河治良幸】
東京都出身。サッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』で日本代表を担当し、プレー分析を軸にグローバルな視点でサッカーの潮流を見続ける。セガ『WCFF』の選手プロフィールを担当。著書に『勝負のスイッチ』『サッカーの見方が180度変わる データ進化論』『サッカー番狂わせ完全読本ジャイアントキリングはキセキじゃない』がある。X:@y_kawaji
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