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「上に行くために今がある」松本山雅FC、深澤佑太が示す再起への道筋。キャプテンとして考える「こういう時間」に必要なこと【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 フリーライター photo by Getty Images
松本山雅FC、深澤佑太
松本山雅FCの深澤佑太【写真:Getty Images】



 再浮上を懸けた信州ダービーで、松本山雅FCは思わぬ壁にぶつかった。変貌を遂げたAC長野パルセイロの強度とロングボール戦術に苦しみ、主導権を握れず連敗を喫した。露呈した課題と向き合う中、キャプテンの深澤佑太が示す打開への道筋とは。(取材・文:元川悦子)[2/2ページ]
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「ここが正念場だと…」

菊井悠介 藤枝MYFC
藤枝MYFCの菊井悠介 【写真:Getty Images】

「この連敗を踏まえて、もう1回、初心に戻ってやるべきことをやっていくしかないですね。今は本当にチームとしてひと皮、ふた皮むけられるかというチャンス。

 ここが正念場だと感じているんで、ここで投げ出してしまうんじゃなくて、苦しいことから目をそむけずに、どれだけ向き合えるかというのが大事になってくると思います」とリーダーは自ら率先して苦境打開のけん引役になっていく構えだ。

 松本の前任キャプテンは菊井悠介(藤枝MYFC)で、深澤にとっては大阪桐蔭高校時代の1つ上の先輩だ。



 菊井がいる間は2024年J2昇格プレーオフでカターレ富山に阻まれた通り、J3から這い上がることはできなかったが、深澤は先輩の悔しさを引き継いで、いち早く上のカテゴリーへとチームを導いていくしかない。

 それができる選手だと石崎監督も考えたからこそ、キャプテンに指名したのだろう。

 3−1−4−2のアンカーという難しい役割も担いながら、松本の復活という大きな目標を果たすのは難しいことだが、真面目にコツコツと向かっていける深澤ならばできるはず。ここで一気に流れを変えていくことが肝要なのだ。

「チームが同じ方向に進めるように…」

松本山雅FC、深澤佑太
松本山雅FCの深澤佑太【写真:Getty Images】

「26/27シーズンを考えた時には絶対、こういう時間はあると思う。そういうところを乗り越えて上に行くために今がある。苦しい時こそ、どれだけみんなで下を向かずにやっていけるかが大事。

 そこはキャプテンとしてしっかり声をかけながら、チームが同じ方向に進めるように、投げ出さずに向き合っていけたらなと思います」と本人も強い決意を口にした。

 今季4ゴールと気を吐く大型FW加藤も「石さんは僕らを否定しない。本当にダメなプレーはダメと言いますけど、きちんと説明を聞いてくれるうえで、『こういう判断もできるんじゃないか』と違った選択肢も提示してくれる。

 トレーニングでも逞しくなれていますし、成長を感じます」と話していたが、深澤や他の選手たちも名将の下で着実に前進しているに違いない。



 まだ成長途上の段階ではあるが、連敗という壁を乗り越えてこそ、明るい未来が待っている。

 この百年構想リーグでできるトライを全てやり切って、充実した夏を迎えるべきだ。

 キャプテンにはそういう前向きな機運を作り、勝てる集団へとチーム全体をリードしてほしいところ。

 深澤というインテリジェンスの高いプレーヤーの一挙手一投足から目が離せない。

(取材・文:元川悦子)

【著者プロフィール:元川悦子】
1967年、長野県生まれ。94年からサッカー取材に携わり、ワールドカップは94年アメリカ大会から2022年カタール大会まで8回連続で現地に赴いた。「足で稼ぐ取材」がモットーで、日本代表は練習からコンスタントに追っている。著書に『U-22』(小学館)、『黄金世代』(スキージャーナル)、「いじらない育て方 親とコーチが語る遠藤保仁」(NHK出版)、『僕らがサッカーボーイズだった頃』シリーズ(カンゼン)などがある。

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【了】

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