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J1 12時間前

「良いコンビだろう?」ガンバ大阪、ヒュメット好調の秘訣。それは意外なもの!?「冗談抜きで…」【コラム】

シリーズ:コラム text by 高村美砂 photo by Getty Images
ガンバ大阪 デニス・ヒュメット

ガンバ大阪のデニス・ヒュメット【写真:Getty Images】



 現在、明治安田J1百年構想リーグにおいて、得点ランキングトップタイの7ゴールをマークしているのがガンバ大阪のデニス・ヒュメットだ。ゴール後に見せる“バッドマン”のパフォーマンスもおなじみになってきたが、好調の裏にはチームの一体感と、前線をともに形成するチームメイトとの好連係があるようだ。(取材・文:高村美砂)[1/2ページ]

明治安田J1百年構想リーグ・地域ラウンド第12節
V・ファーレン長崎 1-1(PK5-6) ガンバ大阪
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デニス・ヒュメットがチームに貴重な勝ち点をもたらした同点弾

ガンバ大阪 デニス・ヒュメット

今シーズン7点目を挙げたガンバ大阪のデニス・ヒュメット【写真:Getty Images】

 4月25日の明治安田J1百年構想リーグ第12節、V・ファーレン長崎戦でデニス・ヒュメットはチームに勝点をもたらす貴重な同点ゴールを挙げた。

 AFCチャンピオンズリーグ2 2025/26(ACL2)を並行して戦っているガンバ大阪にとっては、代表ウィークによる中断明けから続く『11連戦』のうちの7試合目。

 厳しい連戦やケガ人が出ているチーム状況もあって、前節からいくつかのポジションの選手を入れ替えて臨んだ一戦だったが、前半早々にウェルトンが、37分にもイッサム・ジェバリが負傷交代になるというアクシデントに見舞われてしまう。

 加えて、78分には長崎にPKを与え、それをマテウス・ジェズスに決められて先制点を許した。

 ヒュメットのゴールが生まれたのは、そのわずか2分後、80分だ。



 長崎の攻撃を凌いだところからのカウンター。宇佐美貴史のパスを受けた山下諒也が相手選手を引き連れながら、ピッチ中央をスピードでぶっちぎり、左から並行して攻め上がってきたヒュメットに絶妙な軌道、タイミングのスルーパスを通す。

 それを受けたヒュメットが飛び出してきた相手GKを見定めつつ、ダイレクトで合わせてゴールネットを揺らした。

 リーグ戦では4試合ぶり、今シーズン7得点目。これは百年構想リーグの得点ランキングでもトップを走る数字だ。

 その好調ぶりは、チームへの『一体感』に後押しされているという。

デニス・ヒュメットと好連係をみせる2人の選手「より多くのシュートシーンを見出すことに繋がっている」

ガンバ大阪 デニス・ヒュメット(左)とイッサム・ジェバリ(右)

ガンバ大阪のデニス・ヒュメット(写真左)とイッサム・ジェバリ(写真右)は公私ともに仲が良い【写真:Getty Images】

「今シーズンは監督が代わり、新たなコーチングスタッフが加わった中でチーム全体の『一体感』は昨年以上に増しているように感じます。その中で、イェンス(・ヴィッシング監督)が自分たちが向かうべき方向性を明確に示し、かつすべてのスタッフ、コーチングスタッフ、選手が同じ方向を向いてそれを追い求められていること。その実現のために必要なパフォーマンスを出せていることが僕自身の数字にもつながっているように感じます。

 それ以外に好調の理由があるとすれば…。強いて言うならナンプレかな(笑)。冗談抜きで頭が活性化される気がしていて、それがサッカーでも良い効果になっているのかも。パディ(小野優通訳)には『やりすぎだろ!もう十分だろう』と言われているけど、最近は連戦で移動も多いし、むしろ頻度が増えています」

 中でも共に前線を構成することの多い、トップ下のジェバリや長崎戦でも好連係を示した右ウイングの山下とのコンビネーションも良く、得点シーン以外でも毎試合のように『ホットライン』が目を惹く。

「ジェバリや(山下)諒也に限らず、今シーズンはいろんな選手と良い連係を築きながら、チームとして繋がる回数が増していることがより多くのシュートシーンを見出すことに繋がっている気がします」



 中でもジェバリとはプライベートを含め、仲が良い。

「彼とは特別な繋がりを感じている関係性にあるからこそ、同じピッチでプレーする時間が増えているのは素直に嬉しいです。お互いの癖、動き方、どのようにゴール前まで運ぶのか、プレーの選び方、特徴など細部までわかり合えているのも大きな助けになっています。

 ただ、僕たちの共通認識としてあるのは自分たちの活躍よりも『チームの助けになりたい』という思いです。もしも観ている方に『良い連係』だと映っているのなら、それは僕たちのガンバへの思いがあってこそ。実際、彼とは常日頃からどうすればチームが勝てるのか、良い方向に進んでいけるのかをよく話しています」

 ヴィッシング監督が志向するゲーゲンプレスから始まる、常に前に意識を向けたサッカーへの適応にも、手応えを感じているという。

「この先も今のサッカーを全員で追求しながら前に進んでいくだけ」

ガンバ大阪 イェンス・ヴィッシング監督

今季からガンバ大阪の監督に就任したイェンス・ヴィッシング【写真:Getty Images】

「サッカーは団体競技でピッチ上の11人、あるいは所属する全選手が同じ方向を向いて、連動して動くのが一番の難しさですが、イェンスの統率力、メッセージは常に自分たちを1つにしてくれる力があり、ガンバにファミリー感をもたらしてくれました。

 実際、僕自身も毎試合、自分に課せられた役割をしっかりと全うしようと思って、ピッチに立っていますが、全員がどんなに厳しい連戦でも同じ考えで試合に向かい、表現しようと力を尽くしているのがその証拠です。この先も今のサッカーを全員で追求しながら前に進んでいくだけだと思っています」

 それは国内戦のみならず、決勝進出を決めたACL2においても、だ。



 5月16日にはサウジアラビアの強豪、アル・ナスルFCとの決勝戦が待ち受けるが、ヒュメットも「着実にそこに向かいたい」と語気を強める。

「決勝までの道のりも険しかったですが、僕たちの目標はそれを最高の結果、すなわちタイトルに繋げることです。そのために大事なのは、先のことに意識を持っていかれ過ぎることなく、決勝戦を迎えるその日まで一歩一歩、自分たちがやるべきことを地道に積み上げていくことだと思っています。

 僕自身、アジアの大会を戦うのは初めてで、国内戦とは違う難しさも感じますし、ノックアウトステージとなれば様々な重圧もあります。だからこそ、重圧に耐え、それを自分たちの味方にするための心構えは必要ですが、試合で大事なのはリーグ戦と同様に自分たちのサッカーを示すことです。みんなでそこに気持ちを揃えて決勝戦に臨みたいと思います」

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