昨季、明治安田J1リーグで優勝争いを演じた柏レイソルがピンチだ。J1百年構想リーグで6連敗中と不振にあえいでおり、ついにEASTの最下位に沈んでしまった。この現状にMF小泉佳穂は何を感じるのか。披露しているサッカーは間違っていない。だからこそ…。(取材・文:元川悦子)[2/2ページ]
「少し前のレッズと今のレイソルの状況は…」
それでも試合は待ってくれない。このままズルズル負け続けて百年構想リーグを終えるわけにもいかない。
ロドリゲス監督の秘蔵っ子とも言える小泉が率先して何かを変えていかないといけないのだ。
皮肉なことに、この日対峙した古巣・浦和は一足先に7連敗の泥沼を抜け出した。
彼らの場合、マチェイ・スコルジャ監督の解任という大ナタが振るわれたことが大きかったが、そういう外的要因に頼っていてはダメだと小泉は考えているという。
「少し前のレッズと今のレイソルの状況は似て非なるもの。レッズみたいに監督を代えるとか、選手を連れてくるとか、全然出てない選手がヒーローになるとか、そういうことを待つほど1選手として情けないことはないと思います。
自分が100%を出し切れていて届かないならしょうがないけど、この状況に引っ張られて100%を出せていないんだとしたら、そんなに情けないことはない。次(10日の川崎フロンターレ戦)も中3日なんで、自分に打ち勝つ。それだけです」
背番号8は語気を強めたが、残りゲームでは貪欲にゴールを奪うことに集中するしかない。
実際、今の柏はいいサッカーをしているが、内容がよくなくても勝てればいいのがサッカーだ。
そのくらいの割り切りを持って、終盤戦に挑むことも必要かもしれない。
いずれにしても、小泉も「いいつなぎ役」から「怖いフィニッシャー」へ変貌することが重要だ。
この壁を越えた時に明るい未来が待っていると信じて、前進を続けるしかないだろう。
(取材・文:元川悦子)
【著者プロフィール:元川悦子】
1967年、長野県生まれ。94年からサッカー取材に携わり、ワールドカップは94年アメリカ大会から2022年カタール大会まで8回連続で現地に赴いた。「足で稼ぐ取材」がモットーで、日本代表は練習からコンスタントに追っている。著書に『U-22』(小学館)、『黄金世代』(スキージャーナル)、「いじらない育て方 親とコーチが語る遠藤保仁」(NHK出版)、『僕らがサッカーボーイズだった頃』シリーズ(カンゼン)などがある。
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