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「目標は大切なことだと思いますけど」サッカー日本代表の森保一監督がメンバー発表で語ったW杯で重要視することとは?

text by 竹中愛美 photo by Editor
W杯メンバー発表会見で報道陣の質問に答えるサッカー日本代表 森保一監督

サッカー日本代表の森保一監督【写真:編集部】



 日本サッカー協会(JFA)は5月15日、FIFAワールドカップ2026(北中米W杯)およびキリンチャレンジカップ2026に臨むメンバー26人を発表した。森保一監督は「選べたのは26人の選手で、多くの選手を選べなかったという気持ちの方が大きいです」と心境を吐露しながらも本大会に向けて思いを新たにした。

森保一監督がおよそ4年3カ月で感じた選手たちの成長

「26人の選手については、いま日本が世界で勝つために最高の26人を選ばせてもらったという気持ちでいます。選手たちには選ばれなかった選手のことも含めて、自分たちがW杯に挑めるということで、自分の持っている力を出し切ることと、思い切ってプレーする、W杯で勝つこと、成長することにチャレンジしてもらいたいという気持ちでいます」

 森保一監督が前回大会のカタールW杯後、2022年12月末に続投が発表されてから、およそ3年と4カ月。これまで招集されてきた選手は実に89人にも上る。

 負傷の三笘薫や南野拓実、町田浩樹に加え、アジア予選で主力としてプレーした守田英正らが落選した。

 特にチームの中心選手であった三笘の不在は日本代表にとって大きな痛手となる。それでも、森保監督が抱いてきたW杯で優勝するという目標について、「変わりはないです」としたうえで、自身の考えを述べた。

「目標はすごく大切なことだと思いますけど、目標に捉われず、自分たちが力をつけることが目標達成に近づくと思いますし、自分たちが力をつけることで目標が近づいてきてくれると思っています。このW杯でも一戦一戦、勝利を目指して、勝つことと成長することに最善の準備と全力を尽くしていきたいと思います」

 さらに、怪我で無念の選外となった三笘についても言及し、思いを新たにしている。

「三笘に関しては本人が一番痛くて、辛い思いをしている。我々にとっても大きな痛手ですし、悲しい。ただ、彼がチームにもたらしてくれたところに成長がある。彼がいないから結果が得られない、成長が得られないということはなくて、本当にみんなで勝っていく、みんなで成長していくことをこれまで通りやっていければと思います」



 森保監督が2期目となってからのおよそ3年数カ月で感じた選手たちの成長は、W杯で勝つという基準だった。

「選手たちは本当に常に向上心を持って、自分を高めようとする姿勢を見せてくれました。常連組として招集できた選手もいれば、招集の回数が少なかった選手もいる中で、すべての選手がW杯に出たいではなくて、W杯で勝つという基準をもって、成長を見せてくれたと思っています」

 その姿勢は雰囲気にも表れるようで、昨年10月のブラジル代表戦、そして、今年3月のイングランド代表戦での勝利でも感じた変化だという。

「すべてにおいて成果もあれば課題もあるということと、目指しているものはこの先の大きな世界一を目指しながら戦っているところで、雰囲気がすごく落ち着いているなと。(そうした雰囲気が)チーム全体で変わってきたと思っています。

 去年のブラジルとの対戦や今年の3月のイングランドとの対戦で、過去一度も勝ったことがない相手に勝ったときもチームとして喜びますけど、それはすぐに切り替えて、その先の目標に向けて、冷静に落ち着いて考えているなという雰囲気を感じています」

 指揮官から幾度となく出た「W杯で勝つことと成長すること」という言葉。負傷者が続出する中でもチーム一丸となって、目指す場所へと向かわなければならない。

 森保監督が感じた選手たちの変化は本大会でどのように作用するのか。前回大会のラウンド16敗退という悔しさを乗り越え、新たな景色を目指す戦いはすでにはじまっている。

(取材・文:竹中愛美)

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【了】

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