
サッカー日本代表の吉田麻也と長友佑都【写真:編集部】
FIFAワールドカップ(W杯)北中米大会へ向け、サッカー日本代表が国内合宿をスタートさせた。森保一監督率いるチームが重視しているのは、過去大会の失敗を踏まえたコンディション管理だ。過去の反省を教訓に、長谷部誠コーチや長友佑都、さらには今回の合宿で追加招集された吉田麻也の経験値も活かしながら、理想的な状態で本番へ向かおうとしている。(取材・文:元川悦子)[2/2ページ]
7度のW杯を戦ってきた経験値の集大成

サッカー日本代表の森保一監督【写真:編集部】
アイスランド代表戦の後、日本代表は2日に日本を出発し、3日からモンテレイでの第2次合宿に突入する。
そこで7日までトレーニングを行って、8日からベースキャンプ地・ナッシュビルで活動することになる。
そのナッシュビルもラウンド32の前までしか滞在しないため、実働期間は10日程度。全ての合宿が短期間に設定されている。
これについて、長谷部コーチは「いろんな場所を短いサイクルで移動するのは選手にとっていいこと」と話していた。
2006年ドイツ大会の時は、福島・Jヴィレッジでの国内合宿の後、ベースキャンプ地のボンで長期間過ごすことになり、チームとしての緊張感を保てなかった。
その反省を当時のキャプテン・宮本恒靖も口にしたことがあったが、そういった失敗例も今回のスケジューリングにつながっているのだろう。
森保監督はレジェンドコーチ陣に加え、代表経験豊富な長友や吉田の力も借りながら、過去の経験をフル活用して最高のチームコンディションを作り上げようとしている。
このアプローチは、日本代表がこれまで7度のW杯を戦ってきた経験値の集大成と言っていい。
「チームも生き物みたいなものだと…」

サッカー日本代表の菅原由勢【写真:編集部】
理想のシナリオ通りになれば、日本は選手を入れ替えながらオランダ代表、チュニジア代表、スウェーデン代表とのグループステージを乗り切り、疲れを最小限にとどめながら決勝トーナメントに挑んでいけるはず。
そうした展開に持っていくためにも、まずは千葉市内での1日1日の活動を大切にしなければならない。
菅原も「まだ全員来ていないし、まずは今いる選手たちが持っている力を100%出せるようにすること。それが日本の一番強い状態につながる。チームも生き物みたいなものだと思うので、しっかり周りを見ながらやっていけたらと思います」と神妙な面持ちで語った。
全員が自分自身としっかり向き合い、この3週間でベストな調整を進めていくこと。それに集中してほしいものである。
(取材・文:元川悦子)
【著者プロフィール:元川悦子】
1967年、長野県生まれ。94年からサッカー取材に携わり、ワールドカップは94年アメリカ大会から2022年カタール大会まで8回連続で現地に赴いた。「足で稼ぐ取材」がモットーで、日本代表は練習からコンスタントに追っている。著書に『U-22』(小学館)、『黄金世代』(スキージャーナル)、「いじらない育て方 親とコーチが語る遠藤保仁」(NHK出版)、『僕らがサッカーボーイズだった頃』シリーズ(カンゼン)などがある。
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