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ベルギー代表にまだまだルカクは必要だ。途中交代→別物に。エジプト代表戦の停滞感を拭ったもの【北中米W杯分析コラム】

ベルギー代表対エジプト代表
ベルギー代表対エジプト代表【写真:Getty Images】



 FIFAワールドカップ(W杯)北中米大会グループリーグG第1節、ベルギー代表対エジプト代表の一戦が日本時間16日に行われ、1-1の引き分けで終えた。欧州で活躍するアタッカー陣が多く揃うベルギーはなぜエジプト相手に前半あれほど苦戦を強いられたのか。その要因を分析していく。(文:前島大晟)[1/2ページ]

ベルギー代表がエジプト代表相手に引き分け

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マンチェスター・シティ組ベルギー代表&エジプト代表
ベルギー代表&エジプト代表 マンチェスター・シティ組【写真:Getty Images】


 ベルギー対エジプトの試合は1-1のドロー。勝ち点1を分ける形で終了した。

 試合は、両者ともに攻撃的で攻守の切り替えが目まぐるしいものとなっていた。

 そんな中、エジプトが先制し、ベルギーが1点を追う展開が後半の途中まで続いた。

 ではなぜ、豊富な攻撃陣が揃っているベルギーは、無得点のまま時計の針を進めてしまったのか。

 その根拠として、ゴール前での迫力の無さが露骨に現れていたことが原因だと考える。

ベルギー代表がエジプト代表相手に苦戦した要因は?

ベルギー代表シャルル・デケテラーレ
ベルギー代表シャルル・デケテラーレ【写真:Getty Images】


[4-2-3-1]の布陣で初戦に挑んだベルギー。前線は、右からレアンドロ・トロサール、ケビン・デ・ブライネ、ジェレミー・ドク、最前線にシャルル・デケテラーレを配置した。

 ドクやデ・ブライネを中心に相手陣地で攻撃を続け、特にサイドの深い位置やポケットに侵入する回数が多かった。

 また、今試合CFとして先発出場となったデケテラーレがサイドに流れて起点を作り、追い越してくる選手へのサポートを担っていた。

 それに伴って、トップ下のデ・ブライネや3列目のユーリ・ティーレマンスなどが、中央に空いたスペースに入ることが多かった。

 ただ、これらの選手の本職は、シャドーやトップ下のようなチャンスを演出するポジションであり、本来はストライカーではない。
 
 これこそベルギーが苦戦した要因が詰まっていると筆者は考える。

 ドクのドリブル突破からのクロスボールやポケットからの折り返しに対する期待感が全くなく、ゴール前での混乱も生み出すことができなかった。

 他にも、エジプトがミドルブロックを敷いてきたこともあって、スペースが十分に確保できていないためスピーディーな攻撃も不可能。よって相手陣地で停滞してしまい、完全に相手の策にはまってしまっていた。

 その状況を変えられるのが、ドクのドリブル突破もしくは遠目からのミドルシュートだけだったが、そのどちらにも限度があり、実際エジプトはダブルチームを組んで対ドクに挑み、ほとんど突破を許していない。

 また、データサイト『SofaScore』によると前半に放ったペナルティエリア外からのシュートは、1本を除いて全てブロックされている。

 これらを踏まえ、ベルギーがエジプトのゴールネットを揺らすことができなかったのは、ゴール前で脅威を与える絶対的なFWがいなかったからだと考えられる。

出場から数十秒後に同点弾をもたらしたロメル・ルカク

ベルギー代表ロメロ・ルカク
出場から数十秒後に同点弾をもたらしたベルギー代表ロメロ・ルカク【写真:Getty Images】


 後半どのような改善をしてくるのか注目していたところ、リュディ・ガルシア監督は後半から左サイドで違いを作っていたドクを中央へ。トロサールを左に移し、デケテラーレを右サイドに変更。9番タイプの選手を入れるのではなく、人の並びを変えてきた。

 すると、予想外にも攻撃の雰囲気がガラッと変わり、前半よりチャンスが増え始めていた。

 取り上げるべき点は50分と52分、中央でボールを受けたドクがドリブルからファールをもらうシーン。前半にはなかったスピーディーな攻撃を展開することに成功した。

 とはいえ、得点には至らず、1点を追う展開が続く。

 すると、指揮官は66分に切り札を切る。右サイドで存在感を薄めていたデケテラーレに代えてロメル・ルカクを投入。ようやくゴール前で脅威を与えられるストライカーをピッチに送ったのだ。

 その数十秒後、右からのクロスに対し、相手DF2枚いる中で体ごと押し込み、オウンゴールを誘うことに成功。ファーストプレーで試合を振り出しに戻した。

 このゴールだけを見れば、ルカクではない選手でもゴールネットを揺らすことはできたかもしれない。ただ、背番号9がゴール前にいたからこそあのクロスボールが目の前に転がってきたとも捉えることができる。

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