チュニジア代表戦に向けてトレーニングに臨むサッカー日本代表【写真:元川悦子】
FIFAワールドカップ2026(北中米W杯)の日本の命運を左右する第2戦・チュニジア代表戦がいよいよ20日夜(日本時間21日13時)に迫ってきた。18日にベースキャンプ地・ナッシュビルからチャーター便でモンテレイ入りした彼らは19日昼、試合会場のエスタディオ・モンテレイでピッチ状態などを確認した。
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伊東純也「自分の武器を出せるように」
森保一監督は前日会見に臨み、「オランダ戦(ダラス)のいい戦いがチュニジア戦の勝利を約束してくれるものではない」と強調。
「相手より強い気持ちを持って前進していくんだという気持ちの準備が必要かなと思っています」とも語り、いい準備こそが好結果につながるという信念をのぞかせた。
そして午後には、事前合宿で3度使用したCFモンテレイの練習場に移動。夕方からの前日調整を行ったが、この時間帯のモンテレイ周辺は激しい雷雨に見舞われた。
同日の午前中は気温30度を超える蒸し暑さだったが、午後から突如として雲行きが怪しくなった。モンテレイ市内と郊外の練習場を結ぶ高速道路が冠水し、チームバスも大渋滞に巻き込まれ、練習開始が30分以上遅れることになったのだ。
「午前中、天候を確認した時はすごい暑かったですけど、午後からの雨で道が渋滞しましたね。でもポリスエスコートがついてくれて、いろんな人が協力してくれているので、だいぶ助かっていると思います」とキャプテンの板倉滉は前向きに話した。
このくらいのアクシデントに動じないのも、前回のモンテレイ合宿で練習場や練習時間、気象条件が二転三転したプラス効果なのかもしれない。
18時過ぎに選手たちがグラウンドに現れると、町野修斗の姿がない。日本代表のメディアオフィサーは「体調不良でホテルで静養している」と説明。翌日のチュニジア代表戦は難しくなったと見ていい。
すでに左ひざ負傷の久保建英がチームに帯同しておらず、町野も起用できないとなると、シャドー要員は右ウイングバック(WB)兼務の伊東純也と堂安律、本職の鈴木唯人、左WB兼務の前田大然、FW兼務の後藤啓介と塩貝健人しかいない。
中村敬斗もシャドーができる選手ではあるが、今は彼の左サイドからの仕掛けなしには日本の攻撃が成り立たない。次戦でシャドーに入る機会はほぼなさそうだ。
このうち、伊東はやはりいざという時に切り札として取っておきたい。となると、チュニジア代表戦は右に堂安・左に前田、もしくは鈴木唯人で行くのではないか。
「シャドーのできる選手は多くいますし、大丈夫だと思います。やることも変わらないので、自分が出たらしっかりゴールに絡んでいければいいと思います」
伊東はいつも通り淡々とした口調でそう語った。ピッチに立つ選手たちがそれぞれのストロングを前面に押し出し、守備的に来ると見られる敵を凌駕するパフォーマンスを発揮することが勝利への近道だ。
「やはり自分の武器をどんどん出していかないともったいないので。チームに貢献するためにも、自分の武器を出せるように全員がしたらいいと思います」と攻撃陣最年長の伊東が話した通り、仮に鈴木唯人や後藤、塩貝といったW杯経験の乏しい選手がピッチに立ったとしても、自分らしさを忘れてほしくない。
鈴木唯人であればボールを持ち上がって決定的なチャンスを作れる能力、後藤であれば守備のハードワークと多彩な得点、塩貝なら爆発的なスピードと泥臭さという強みがある。
それを引き出し、日本代表として最大パワーを出していくこと。それが勝利のポイントになりそうだ。
現地時間22時キックオフという難しい時間帯のゲームだが、とにかく最高の状態に持っていくことに集中し、“解任ブースト”で勢いづくチュニジア代表を一蹴してほしい。
(取材・文:元川悦子)