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【青山敏弘に聞く】ブラジル戦を前に「楽しんでいる場合じゃない」と口にした理由。「今の日本代表は…」

シリーズ:コラム text by 竹中愛美 photo by Getty Images,Shinya Tanaka

北中米W杯 GS3節 日本×スウェーデン 写真撮影

決勝トーナメント1回戦でブラジル代表と対戦する日本代表【写真:Getty Images】



 日本代表は日本時間6月30日、FIFAワールドカップ2026(北中米W杯)決勝トーナメント1回戦でブラジル代表と対戦する。サンフレッチェ広島時代に森保一監督の下でJ1リーグ3度の優勝を成し遂げ、現在は広島のコーチを務める青山敏弘氏は、指揮官を誰よりも知る”愛弟子”の一人だ。森保ジャパンの強さやコンディション管理、そして「楽しんでいる場合じゃない」と語るブラジル戦への思いを聞いた。(取材・文:竹中愛美)[1/2ページ]

【単独インタビュー/取材日:6月28日】 

ワールドカップは「誰がどう見ようが、コンディション」

北中米W杯 GS3節 日本×スウェーデン ウォームアップ前 松本良一フィジカルコーチと選手達

スウェーデン戦前、ウォーミングアップへ向かう日本代表の松本良一フィジカルコーチとキャプテンの板倉滉ら選手達【写真:Getty Images】


ーー選手のコンディション面についてお伺いします。今の代表選手のほとんどがヨーロッパでプレーしていて、連戦の経験があると思うので、そのあたりは慣れていると思いますが、現在の代表チームのフィジカルコーチを務めるのが松本良一さんです。サンフレッチェ広島でも森保監督や青山さんとも一緒に戦ってきたと思いますが、松本さんの印象はどうですか?

「あの強度をワールドカップの舞台で出し続けるのはもちろん、選手のフィジカルの力はそうなんですけれども、そこのレベルにスペシャリストがいないと出てこないものなので。ワールドカップを見ていて、本当に一番はコンディション。もう誰がどう見ようが、コンディション。そこのところに関しては広島でやっていたときからもそうです。

 持っていき方と集中力の高め方、オンとオフ含めて、クローズアップされてないんですけど、すごくレベルが高いパフォーマンスを出しているのは松本さんだなって思うんですね。(イビチャ・)オシムさんの下でやられて。その海外のやり方、考え方も知っていますし、日本人のやり方、良さの引き出し方。

 あれだけ海外組の個性が溢れている中、アップを見ていても集中力の持っていき方と雰囲気の作り方。あんなレベルの高いアップってないと思うんですよ、練習から。この間のスウェーデンの冒頭15分、テレビでやっていましたけど、日本のあの集中力と雰囲気、すごいですよ。リカバリー含めてもう1回、そういうところからもう勝負は始まっているので、日本の入りにもう1回注目して欲しいですね」

「すべてのセッションが試合に繋がっている」

北中米W杯 GS3節 日本×スウェーデン ウォームアップ

スウェーデン戦前、ウォーミングアップを行う日本代表の選手達【写真:Getty Images】


ーーそうなんですね。それは注目していきます。

「そこがキーになってくると思うので、コーチになってわかるんですけど、すべてのセッションが試合に繋がっているんだなって。選手のときは何も考えずに、ただ、その与えられた練習にどれだけ集中してやってたか、やれているかは、コーチがそれだけスムーズに選手を持っていってくれていたんだなって。あれだけ個が強い選手たちをまとめるのはちょっと想像するだけで…。

 聞いたことがあるのは、代表戦の親善試合、キリンチャレンジ(カップ)で2試合やるじゃないですか、いつも。(代表活動期間としては)1週間ちょっとですよね。集まって試合して、10日間もないっすよね、あれって。あの2試合がJリーグの1年、1シーズンぐらいのパワーを持っているぐらい、集中力と疲労感を使っているって、聞いたことがあります。

 それくらい中身が濃いですし、それ以上に前段階から準備はしているんだろうなと思うんですけど、スケジューリングのところも本当にミスできないですし、コンディションは特に。怪我人が出れば一気にプランが変わってくるところなので。コーチ陣の方は、本当にギリギリの戦いを今まさに行っているんだろうなって、中3日ですよね?」

――はい、中3日です。

「どんなコンディションで、どんなパフォーマンスを見せてくれるんだろう。もちろん、選手のレベルの高さはわかっているんですけど、本当にここ一発というときにどれだけのものを持ってこれるか」

ーーちょうどきょう、現地時間6月27日に試合会場のヒューストンに移動しています。

「冒頭キャンセルしましたよね」

ーーそうです、急遽非公開になったみたいですね。

「やっぱり、そんなことをしないじゃないですか」

ーー確かにあまりないかもしれません。

「でも、最後は見せるんですもんね。何分後とかには見せていましたもんね。完全クローズじゃないっていう、その意図は何なんだろうって。そこも何か監督の、譲れないものがあったんだと思うし、もしかしたらそれがキーになるかもしれない。キーになると思うからやっているんだと思うので」

ーーそうですよね。

「もしかしたら、ピッチレベルで何か確認しなきゃいけないものがあったのかもしれないですし、まあ、あるんだろうし、本当に(笑)」

「日本にとって、この試合が決勝戦」

北中米W杯 GS第2節 vsチュニジア サッカー日本代表 試合後

森保ジャパンはブラジル戦でどんなパフォーマンスをみせるのか【写真:Getty Images】


ーー森保監督はなにかまだ隠し持っていそうですね。

「広島のとき、1試合も非公開にしていないですからね」

ーー練習がフルオープンだったんですか?

「フルオープンですよ。いつも前日もフルオープン。非公開にしたことはないですからね」

ーー森保監督が広島の監督時代、全部ということですか?

「全部ですね。僕が覚えている、いや、もしかしたらやっているかもしれないですけど、もう常にオープンで、やられていますね」

ーーなるほど。スウェーデン戦のときも試されるというふうにおっしゃっていましたけど、本当に試されますね、ブラジル戦はいろいろな意味で。

「まあ、もう決勝ですよね。もちろん、優勝という目標を掲げていますけど、もしかしたら日本にとって、この試合が決勝戦って言っても過言じゃない試合になると思う。その先どんどん試合はあるんでしょうけど、トーナメントで申し分ない相手」

ーー本当にそうですね。楽しみですし、怖くもあります。

「怖さが大いにありますけど、それが楽しいなってやっぱり。幾度もそういう試合で成し遂げてきてくださったので。まさに、今回は森保ジャパンの大一番ですね」

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