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「みんなの顔を見て話すのが…」板倉滉が受け継ぐ日本代表のキャプテンシー。「本気で優勝を目指せるチーム」で託される使命とは【北中米W杯コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 フリーライター photo by Etsuko Motokawa,Shinya Tanaka,Getty Images
板倉滉 日本代表
サッカー日本代表DF板倉滉【写真:Getty Images】



 FIFAワールドカップ2026(北中米W杯)ラウンド32で、日本代表はブラジル代表との大一番に挑む。主力の負傷離脱が相次ぐ苦境の中、チームを束ねるのは、遠藤航からキャプテンマークを引き継いだ板倉滉だ。悲願のW杯優勝へ歩みを進めるため、森保ジャパンの新キャプテンには、ピッチ内外でこれまで以上に大きな役割と責任が託されている。(取材・文:元川悦子)[2/2ページ]

「不安を取り除くことが…」

サッカー日本代表 板倉滉
試合後、遠藤航のユニフォームを掲げるサッカー日本代表 板倉滉【写真:Getty Images】


「試合前にみんなの顔を見て話すのが大事だと思うし、不安を取り除くことが重要になってくると思います。何か意見がある選手がいれば言ってもらいたいし、試合中も入りのところだったり、吸水タイムでブレイクする時、得点の後、もしくは失点の後だったりに確認をしていかないといけないですね」とも彼は話し、フォア・ザ・チーム精神を強く押し出し続けている。

 こういうキャプテンの存在があるからこそ、日本は「世界一の一体感」を作り出せている。森保監督の眼力には狂いがなかったと言えそうだ。

 ただ、本当の意味でキャプテン・板倉の真価が発揮されるのはここからだ。「ブラジルに勝てれば、日本中がもっと盛り上がる」と伊東純也も話したが、そういう機運を作り、日本代表の価値を引き上げていければ、新たなリーダーの価値も上がる。

 そして自身も左太もも裏の状態がさらに回復し、次からはフル稼働できる可能性が高い。さらに、この一戦を突破すれば、ケガで戦列を離れている久保を大会に戻すこともできる。

 そういう意味でも、やはり日本はここで負けてはいけない。そのことを板倉自身が強く自覚し、チーム全体に働きかけていくことで、奇跡が起きるかもしれないのだ。

「本気で優勝を目指せる」

サッカー日本代表 板倉滉
サッカー日本代表DF谷口彰悟【写真:Getty Images】


「今、自分たちが積み上げてきたものに対してすごく自信を持っているし、グループステージを戦う中で、そういう雰囲気も出てきています。だからこそ、『本気で優勝を目指せるチームだな』と思います。

 ここから先はブラジルのような強豪国とやっていくのは当たり前。自分たちの隙はないと思うので、相手の隙をうまくついていけたらいいですね」

 板倉が語気を強めた通り、その手ごたえを結果につなげなければいけない。日本がブラジルに負けたら、「2026年北中米W杯はベスト32敗退」という辛い結果しか残らない。それは8年間チームを強化してきた森保監督、そしてともに戦ってきた板倉や堂安律らにとっては受け入れがたいこと。

 やはりどんな手を使っても日本は勝たなければいけない。板倉が中心となって、ヒューストンの地で最高の戦いを見せるしかない。6月30日を日本中の人々の脳裏に焼き付ける1日にすることが、リーダーに託された責務だ。

(取材・文:元川悦子)

【著者プロフィール:元川悦子】
1967年、長野県生まれ。94年からサッカー取材に携わり、ワールドカップは94年アメリカ大会から2022年カタール大会まで8回連続で現地に赴いた。「足で稼ぐ取材」がモットーで、日本代表は練習からコンスタントに追っている。著書に『U-22』(小学館)、『黄金世代』(スキージャーナル)、「いじらない育て方 親とコーチが語る遠藤保仁」(NHK出版)、『僕らがサッカーボーイズだった頃』シリーズ(カンゼン)などがある。

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