なでしこジャパンの浜野まいか【写真:編集部】
なでしこジャパンDF熊谷紗希が代表理事を務める一般社団法人なでしこケア(なでケア)は7月14日、東京都内で「SAKI KUMAGAI WORLD CHALLENGE 2026 LONDON」の実施報告会を開催した。全国から選ばれたU-12世代の女子選手4人を約10日間ロンドンへ派遣したプロジェクトで、現地ではチェルシーFCウィメン所属のMF浜野まいかも交流。ゲストとして報告会に参加した浜野は、海外挑戦や子どもたちへの思い、そして来季と来年のFIFA女子ワールドカップ(女子W杯)への決意を語った。
新シーズン、そして女子W杯へ。「チームが優勝できるなら…」
現在22歳の浜野まいかは、自身も幼い頃になでしこジャパンの選手たちに憧れを抱いてきた一人だ。今度は自分が夢を与える立場になった。
「自分がなでしこジャパンの皆さんから影響を受けたように、自分もその立場に今いるのは本当に感謝でしかないですし、そうやって見せられる場にいるので、影響を与えられる選手になれたらなと思います」
その思いを強くしたきっかけの一つが、地元・大阪府高石市で女子サッカー選手が増えていると聞いたことだったという。
「(地元の高石市の)子どもたちに会ってみて、もっと夢を与えられる選手になりたいな、人間になりたいなと思いました」
「SAKI KUMAGAI WORLD CHALLENGE 2026 LONDON」は、日本の女子サッカーの未来を担う子どもたちに世界を体感する機会を提供するプロジェクトだ。ロンドンでは浜野も子どもたちと交流した。
「紗希さんがこのような大きなプロジェクトをやっていて、自分もこうして呼んでもらえて光栄です」
そのうえで、「子どもたちからエネルギーをたくさんもらいました」と笑顔を見せた。
トークセッションでは、熊谷から「まいかって友達を作る天才なんですよ。言葉が通じなくても友達を作れる。海外でもしっかり結果を出していて、たくましい」と絶賛される場面もあった。
18歳で初めて海外へ渡った浜野も、その当時を振り返る。
「最初の海外がスウェーデンだったんですけど、英語もスウェーデン語もしゃべれないまま、家もないまま行って不安もありましたけど、サッカーがあったから、サッカーでしゃべれたみたいな感じだった。サッカーが言語でした」
この言葉には熊谷も思わず「かっこいいね」と応じた。さらに、海外生活で困ることを聞かれると、「しゃぶしゃぶとか難しいです。薄切り肉が売ってないんで」と会場を笑わせた。
熊谷から「そんなにしゃぶしゃぶ食べたいの?」とツッコまれると、浜野も照れ笑い。それでも最後は「サッカーさえあれば!」と言い切り、異国での挑戦を楽しんでいる様子をのぞかせた。
昨季はチェルシーFCウィメンから出場機会を求めてトッテナムへ期限付き移籍し、新シーズンはチェルシー復帰を予定している。チームはこの夏、多くの選手が退団するなど変化の時期を迎えている。
「競争は常にあります。でも自分はワールドカップで優勝したい。そのためにどこに自分の身を置くかをすごく大切にしています。チェルシーに帰るってなっていますけど、まだ本当に何があるかわからないというか。とりあえず行ってみて、自分がプレーできるところに行きたいなと感じています」
FIFA女子ワールドカップ(女子W杯)開幕までは1年を切った。浜野は「まだ1年の中で成長できるところはたくさんあると思うので、日々を大切にしたい」と前を向く。
自身が女子W杯の舞台で目指す姿はシンプルだった。
「チームが優勝できるなら、自分は何でもするというか。自分は何でもします」
来年の女子W杯へ。「優勝できるなら何でもする」という真っすぐな思いを胸に、22歳のアタッカーは新シーズンへと向かう。
(取材・文:竹中愛美)
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