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「もっとチームの中心として」谷川萌々子、日本凱旋で見せた存在感。監督絶賛「彼女を経由してすべての攻撃が成り立っている」

text by 竹中愛美 photo by Getty Images
FCバイエルンWOMEN 谷川萌々子 日本でRB大宮アルディージャWOMENと凱旋試合

FCバイエルンWOMENの谷川萌々子【写真:Getty Images】



 リーグ4連覇中のドイツ女子王者・FCバイエルンWOMENは7月25日、NACK5スタジアム大宮で行われた国際親善試合でRB大宮アルディージャWOMENに4-1で勝利した。バイエルンの一員として日本で初めてプレーした谷川萌々子は、ボランチとして先発出場し、中盤から攻撃を組み立てるなど存在感を示した。

「すごく貴重で特別」。谷川萌々子がFCバイエルンWOMENの一員として日本凱旋

「本当にいろんな方の支えがあって、こういった試合ができたと思うので、感謝していますし、シーズンが始まるときに日本のファンの皆さんの前でサッカーができたことはすごく貴重というか、特別だなっていうふうに思います」

 2024年に期限付き移籍したスウェーデンのFCローゼンゴードでリーグ得点王に輝き、昨季はバイエルンで国内3冠に貢献した谷川萌々子にとって、バイエルンのユニフォームを身にまとって日本でプレーするのは初めてだった。

 バイエルンにとって欧州外での公式ツアーは今回が3度目で、アジア遠征は初めて。7月21日から27日にかけて来日し、RB大宮アルディージャWOMENとの一戦が新シーズン最初の実戦となった。

「改めてたくさんの方が自分のことを応援してくれているんだなって、肌で感じることができました。1番は自分がピッチに立ってチームを勝たせられるようなプレーをすることで皆さんも喜んでくれると思うので、そういったプレーができるように常に良い準備はしていきたい」

 試合後は日本でプレーできた喜びを口にした谷川。その思いはピッチ上のプレーにも表れていた。 

 この日はボランチで先発し、63分までプレー。開始早々から自陣でボールを受けると、鋭い縦パスやサイドチェンジで攻撃のリズムを作り、守備では最終ライン付近まで下がってビルドアップにも加わるなど、中盤の底からゲームをコントロールし、攻守のつなぎ役として存在感を示した。

 54分には自ら獲得したFKを志願。「誰が蹴るってなったときに、『萌々子蹴る?』って言ってくれて、『蹴りたい』って言って蹴りました!」と振り返った直接FKは壁に阻まれ、その跳ね返りにも素早く反応してシュートを放ったが、GKに防がれた。

「ああいうところで決められる選手になりたいなと思います」と悔しさものぞかせ、ゴールこそ奪えなかったものの、6506人の観客を何度も沸かせた。

監督も絶賛「チームの中心」。新シーズンはさらなる飛躍へ

FCバイエルンWOMEN 谷川萌々子 日本でRB大宮アルディージャWOMENと凱旋試合

バイエルンのユニフォームを身にまとって日本で初めてプレーした谷川萌々子【写真:Getty Images】


 ホセ・バルカラ監督は試合後、谷川について「彼女を中心にチームが動いているところがあります」と高く評価した。

「チームがパスを回すテンポだったり、スピード、彼女を経由してすべての攻撃が成り立っている。チームの流動性だったり、美しい流れるようなサッカーにつながっている。本当に彼女がチームの中心になっていると思います」

 トップ下を主戦場とする谷川をボランチで起用した理由についても、「6番のポジションでも非常に落ち着いてプレーできる。怪我人や代表活動中の選手とのバランスもあるが、どこのポジションでも素晴らしいプレーを見せてくれる」と全幅の信頼を寄せた。

 一方の谷川は、「前線の方が自分の良さは出やすいのかなと思う」としながらも、「きょう出たボランチのポジションでは前を向いて縦にパスを当てるところで自分の良さが出せると思います。でも、きょうも最初はまだまだ質の低いところがあったので、そこはこれからも上げていかないといけないなと思います」と語った。

 ボランチでのプレーに一定の手応えを感じながらも、さらなる成長への課題も口にした。

 監督から「チームの中心」と期待を受ける谷川は、新シーズンへの思いを新たにしている。

「去年は(イングランド女子代表の)ジョージア・スタンウェイさんがチームの中心としてやってくれていた中で、今回は彼女も抜けて、本当により一人ひとりがチームのためにやらないといけない。自分自身ももっとチームの中心としてやれるように頑張りたいなと思います」

 昨季はUEFA女子チャンピオンズリーグ(UWCL)でクラブ史上最高タイのベスト4の成績を残したバイエルン。

「昨季はベスト4で終わってしまったので、さらに上にいけるようになりたい」

 日本凱旋で改めて存在感を示した21歳は新シーズンへ視線を向けている。バイエルンの中心として、そして来年に迫ったFIFA女子ワールドカップを見据えるなでしこジャパンの主軸として、さらなる飛躍が期待されるシーズンが始まる。

(取材・文:竹中愛美)

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