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「ファウルではないものに笛は吹かない」。北中米W杯を経て、Jリーグが目指すコンタクトプレーの基準とは【コラム】

シリーズ:コラム text by 竹中愛美 photo by Getty Images,Editor

2026/27明治安田Jリーグ 開幕イベント

Jリーグはこれまでの春秋制から、世界基準のカレンダーに合わせた秋春制へ移行するが、レフェリングの基準はどうなっていくのか【写真:編集部】



 きょう8月7日に開幕する2026/27明治安田Jリーグでは、FIFAワールドカップ2026(北中米W杯)でも採用された新たな競技規則が導入される。目的は「試合の価値を高め、魅力を増すこと」と「判定の質の向上」だ。時間稼ぎを抑制する新ルールが注目される一方、日本サッカー協会(JFA)審判委員会が7月のレフェリーブリーフィングで示したのは、単なるルール変更ではなく、レフェリングそのものの方向性だった。北中米W杯を経て、日本のサッカーはどのような基準を目指していくのか。(取材・文:竹中愛美)[2/2ページ]

目指すのは「ワールドカップみたいな試合」。そのために必要なこと

北中米W杯決勝 スペイン×アルゼンチン

JFA審判委員会は「北中米W杯のような試合をJリーグでもやるために何ができるかを突き詰めてやっていきたい」という【写真:Getty Images】


 ブリーフィングでは、「日本はファウルを取りすぎではないか」という率直な質問も飛んだ。

 これに対し、扇谷氏は「反則を必ずしも取らないということではない」と明確に答えた。

 世界基準に近づくためには、レフェリーだけが基準を変えるのではなく、クラブや選手との理解を共有していくことが重要だという。

「今日本のレフェリーたちがどうやって日本のサッカーをよくするために、判定の精度や強度をどこまで許容するのかというところは当然課題としてあると思いますけれど、やっぱり反則は反則としてやっていかないと、結果、最終的にサッカーが魅力的なものになるんですかというと私はならないというふうに思っています」

 そして最後に、こう締めくくった。

「ワールドカップみたいな試合を、日本のJリーグでもやるために、日本のサッカーが良くなるために、我々に何ができるかを改めて突き詰めてやっていきたい」

 競技規則の改正によって、交代やスローインに時間制限が設けられたことはわかりやすい変化だ。しかし、その裏側では、レフェリー、クラブ、選手が共通の基準を持ち、“フェアで、止まらない、魅力あるサッカー”を目指す取り組みが進んでいる。

 北中米W杯で示された”世界基準”を、どこまで日本のサッカーへ落とし込めるのか。秋春制へ移行する新たなJリーグは、レフェリングという視点からも、日本サッカーが世界基準へ近づくための挑戦のシーズンになりそうだ。

(取材・文:竹中愛美)

【著者プロフィール:竹中愛美】
1990年、北海道生まれ。Jリーグ開幕で世の中がサッカーブームに沸いていた幼少期、「入会したらヴェルディ川崎のボールペンがもらえる」の一言に釣られて地元のクラブでサッカーを始める。以降、サッカーの魅力に憑りつかれた日々を送ることに。ローカルテレビ局時代に選抜甲子園や平昌冬季五輪、北海道コンサドーレ札幌などを取材し、2025年よりカンゼンに所属。FWだったからか、この限られた文字数でも爪痕を残したいと目論むも狭いスペースの前に平伏す。ライターとして日々邁進中。

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【了】

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