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「試合を難しくしたのは間違いなく自分」ガンバ大阪・池谷銀姿郎、痛恨のミスと前半交代を次への糧に【コラム】

池谷銀姿郎 ガンバ大阪
ガンバ大阪所属DF池谷銀姿郎【写真:Getty Images】



 8月15日の明治安田J1リーグ第2節・水戸ホーリーホック戦、ハーフタイムに交代を告げられたガンバ大阪の池谷銀姿郎。前半のビルドアップミスが失点に絡み「仕方ない」と静かに受け入れた22歳は、筑波大学時代からの盟友・内野航太郎との再会も経験しつつ、次を見据えていた。(取材・文:藤江直人)[2/2ページ]

「より高い舞台でプレーしたかった」

AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)プレーオフ
ACLEプレーオフ、江原FC(韓国)戦の模様【写真:Getty Images】


 1年生の春から主力として活躍してきた池谷は、3年生だった昨年末にガンバへの加入を決めた。大学サッカーを3年間で切り上げ、予定を1年早めてスタートさせたプロのキャリアに感謝の思いを抱く。

「より高い舞台でプレーしたかった。簡単な決断ではなかったけど、小井土(正亮)監督をはじめとする筑波大学が後押ししてくれたおかげですし、胸を張って『よかった』と言える選択だったと思っています」

 シーズン移行に伴って開催された明治安田J1百年構想リーグでは、東京ヴェルディとのプレーオフラウンドを含めて8試合、計487分間でプレー。最終的に頂点に立ったAFCチャンピオンズリーグ2(ACL2)の戦いも経験できた。

 迎えた2026/27シーズンでも、右CBとして先発に名を連ねる池谷はこう振り返る。

「試合勘の部分はやっていかないと伸びないので、試合のリズムといったものは作れているのかな、と。自分のなかでどのようなプレーを選択するべきなのか、という点は少しずつ身についていると思っています」

 浦和との開幕戦から中3日の11日には、敵地で江原FC(韓国)とのAFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)プレーオフに臨んだ。延長戦にもつれ込んだ一発勝負を1-0のクリーンシートで制したなかで、池谷も先発フル出場を果たしている。

同じ誕生日の盟友・内野航太郎とJ1で再会

内野航太郎 水戸ホーリーホック
水戸ホーリーホックでプレーする内野航太郎【写真:Getty Images】


「入団してから本当にすごい経験をさせてもらっているし、間違いなく自分も大きくなれている自信がある。もちろんまだまだ未熟な部分があるし、今日に関しては本当にチームに申し訳ないと思っています」

 江原戦から再び中3日で迎えた水戸戦は、池谷にとって特別な意味をもつ一戦だった。

 誕生日がともに2004年6月19日という筑波大学の盟友、内野航太郎とピッチ上で再会した。

 年代別の日本代表に名を連ねる内野もまた、卒業を待たずして昨年6月にデンマークのブレンビーIFとプロ契約。今年3月にヴィッセル神戸に、さらに今シーズンからは水戸へ期限付き移籍している。

 内野が先発フル出場で神戸でのデビューを果たした、3月18日の百年構想リーグ地域リーグラウンドWEST第7節。わずかな時間ながらも、後半終了間際から途中出場した池谷は盟友と共演した。

 ひるがえって今回の対決で、2人そろって先発を射止めている。内野は柏レイソルとの開幕戦で先発フル出場し、水戸のJ1初ゴールとなるPKを決めた。先発同士で迎えるマッチアップへ。自然と胸の鼓動が高鳴った。

「自分と一緒に戦った仲間と、こういう舞台でまた会えたのはすごく感慨深いものがあります。でも、もっとレベルの高い場所で、一緒に日本を背負って戦っていかないといけない関係だと思っています」

 ごく近い未来への決意を新たにした池谷の胸中を、内野はこんな言葉を介して慮っている。

「必ずはい上がってくる」盟友が信じる池谷の強さ

ガンバ大阪 サポーター
アウェイに詰めかけたガンバ大阪のサポーター【写真:Getty Images】


「サッカーをやっていればああいうミスは起こると思うし、銀(池谷)が負けず嫌いなのは自分が一番よく知っている。これを糧にして、必ずはいあがってくる選手だと信じています」

 試合後は言葉を交わす機会がなかった。それでも以心伝心というべきか。内野は同じ思いを抱く。

「大学のときからバチバチやっていた銀と、J1のピッチで戦えたのはすごくうれしいし、試合前にそういう話もしました。僕も銀もお互いに正念場ですし、ここからが勝負なのでお互いに頑張っていきたい」

 ガンバの反撃を信じてベンチで声をからした後半。中谷の同点ゴールに池谷は背中を押された。

「自分一人のミスで崩れるようなチームではないですけど、間違いなく自分が試合を難しくし原因のひとつなので。本当にホッとした、というところを次につなげていかなければいけないと思っています」

 CBの大先輩である中谷から、同じ22歳の内野から言葉を介さずともエールをもらった。身長180cm・体重79kgの体に、明神監督も大きな期待を抱くポテンシャルを秘めながら池谷は前を向き続けていく。

(取材・文:藤江直人)

【著者プロフィール:藤江直人】
ふじえ・なおと/1964年、東京都渋谷区生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後の1989年に産経新聞社に入社。サンケイスポーツでJリーグ発足前後のサッカー、バルセロナ及びアトランタ両夏季五輪特派員、米ニューヨーク駐在員、角川書店と共同編集で出版されたスポーツ雑誌「Sports Yeah!」編集部勤務などを経て07年からフリーに転身。サッカーを中心に幅広くスポーツの取材を行っている。サッカーのワールドカップは22年のカタール大会を含めて4大会を取材した。

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