
鹿島アントラーズの守護神・早川友基【写真:Getty Images】
鹿島アントラーズは8月29日の明治安田J1リーグ第4節で東京ヴェルディを2-0で下し、開幕4連勝を飾ると同時に今季初のクリーンシートを達成した。開幕戦以降3試合連続で失点が続いていた守備陣にとって待望の完封勝利となった。GK早川友基は「相手との距離感」という課題を修正できた手応えを、自らの言葉で明かした。 (取材・文:元川悦子)[2/2ページ]
「9月からは代表も始まりますし…」

日本代表としてピッチに立つ早川友基【写真:Shinya Tanaka】
GKの場合、もちろん世界のトップ選手のシュートを受けたり、クロスに対応している方が成長速度は上がるだろうが、海外移籍に踏み切ったとしても試合に継続的に出られるとは限らない。
鈴木彩艶のようにシントトロイデン、パルマとすぐさま定位置を確保できる選手は稀で、川口能活、川島永嗣、権田修一といった過去のW杯選手たちも海外所属先では不遇な状況に置かれたことがあった。
そう考えれば、今の早川はやりたいことをどんどんできるという意味でポジティブな立場にいる。本人も言うように、鹿島はレオ・セアラや鈴木優磨、チャヴリッチらが決めてくれて、いざという時には植田や関川郁万らも体を張ってくれる。
そういう仲間の力を借りながら、一皮も二皮も剥けていくことで、違った未来像が見えてくるかもしれない。ここからはAFCチャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)も始まり、貴重な国際経験も積み重ねられる。そういった追い風を生かしながら、自己研鑽を図ることが肝要なのだ。
「9月から代表も始まりますし、またそこで競争できるように前進したいです」とも彼は言う。今後は小久保玲央ブライアンや荒木琉偉ら若いGKも参戦してくると見られるだけに、サバイバルはより熾烈になるだろう。
新たなライバルに勝ち、突出した存在になるためにも、早川は鹿島に勝利をもたらし続けなければならない。ヴェルディ戦のクリーンシートを1つのきっかけにして、成長速度を引き上げてほしいものである。
(取材・文:元川悦子)
【著者プロフィール:元川悦子】
1967年、長野県生まれ。94年からサッカー取材に携わり、ワールドカップは94年アメリカ大会から2022年カタール大会まで8回連続で現地に赴いた。「足で稼ぐ取材」がモットーで、日本代表は練習からコンスタントに追っている。著書に『U-22』(小学館)、『黄金世代』(スキージャーナル)、「いじらない育て方 親とコーチが語る遠藤保仁」(NHK出版)、『僕らがサッカーボーイズだった頃』シリーズ(カンゼン)などがある。
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