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コラム 3時間前

菅原由勢が足を踏み入れた“特別な島”。カリアリとはどんなクラブ? サルデーニャに残る奇跡のスクデットと英雄リーヴァ【コラム】

カリアリに加入した菅原由勢
カリアリに加入した菅原由勢【写真:Getty Images】



 日本代表DF菅原由勢が、新たな挑戦の地に選んだのは地中海に浮かぶサルデーニャ島だった。日本人史上15人目のセリエAプレーヤーとして加入したカリアリ・カルチョは、島の人々から世代を超えて愛され続ける特別なクラブだ。その歴史を紐解けば、半世紀以上が過ぎた今なお語り継がれる奇跡のスクデット、そして一人の伝説的ストライカーの存在にたどり着く。菅原が足を踏み入れたカリアリとは、いったいどんなクラブなのか。(文:佐藤徳和)[2/2ページ]

菅原由勢はレギュラーを獲得できるのか?

カリアリ時代のマルコ・パレストラ
昨季カリアリで大ブレイクを果たしたマルコ・パレストラ【写真:Getty Images】



 昨季は3バックをベースに、4バックも採用するなど、対戦相手や選手の駒に応じてシステムを可変させながら戦っている。

 中でも、マルコ・パレストラのブレイクは、昨シーズンのセリエAを語る上での一つのトピックとなった。

 ピザカーネ監督は語る。

「スガワラと(ムバラ・)エンゾラは、我々が必要としていた特徴を備えており、チーム・スカッドを完成させてくれる。スガワラはサイドで高いクオリティー、走力、経験をもたらしてくれる」

 今季はセリエAで2試合、コッパ・イタリアで1試合を終え、いずれも4バックが採用されている。パルマ・カルチョとインテルとの2試合では4-2-3-1、SSアレッツォ戦では4-3-2-1のシステムが起用されている。

 その3試合で、菅原が主戦場とする右サイドバックを務めたのが、昨季からカリアリ・カルチョでプレーするポルトガル人DFゼ・ペドロだ。

 クラブは、もう一人の右サイドバック候補であったガブリエーレ・ザッパをエッラス・ヴェローナにレンタル移籍し、バックアップがいない状況にある。そこでカリアリ・カルチョは、菅原に白羽の矢を立て、獲得に至ったとみられる。

 ゼ・ペドロは、初戦のパルマ戦では不安定な動きを見せ、イエローカードを受けるなど、危ないシーンが続いた。菅原が本来持っている力を発揮できれば、このポジションでレギュラーを奪い取ることは、それほど難しくはないはずだ。

 シーズン前のトレーニングキャンプに参加できず、チームメイトとのコミュニケーション不足という問題もあるが、彼の明るい性格であれば、それほど懸念はない。

 チーム戦術への適応もさほど心配はない。右サイドのスペシャリストであり、複数のポジションをこなせる菅原のユーティリティ性が発揮できれば、すぐにチームにフィットできるはずだ。

 カリアリ・カルチョは大都会のクラブにはない、島特有の温かみを持つクラブであり、どこか“家庭的”とも言えるサポーターに囲まれている。菅原がチームに溶け込み、ピッチ上で存在感を示していけば、やがて彼らにも愛される存在になっていくことだろう。

(文:佐藤徳和)

【著者プロフィール:佐藤徳和】
1998年にローマでの語学留学中に、地元のアマチュアクラブ「ロムーレア」の練習に参加。帰国後、『ポケットプログレッシブ伊和・和伊辞典』(小学館)の制作に参加し、イタリア語学習書などの編集、校正、執筆に携わる。2007年から、フリーランスとして活動し、主にイタリア・サッカー記事のライティングに従事。2014年には、FC東京でイタリア人臨時GKコーチの通訳を務める。IL ROMANISTA、日本特派員。『使えるイタリア語単語3700』(ベレ出版)、『イタリア語基本の500単語』(語研)を共同執筆。日伊協会では、カルチョの記事を読む講座を開講中。X:@noricazuccuru

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