
北海道コンサドーレ札幌の梅津龍之介【写真:Getty Images】
ヴァンフォーレ甲府戦を終えた梅津龍之介は、北海道コンサドーレ札幌サポーターの前で涙を流していた。本来の姿とは程遠いプレーに終始し、自身のミスから失点を喫する苦い経験も味わった。法政大学から札幌への加入が内定し、順調にJリーグでの出場を重ねてきた22歳に訪れた試練。甲府戦から4日後、ルヴァンカップ1回戦の鹿児島ユナイテッドFC戦で0-1の勝利に貢献し、復調への確かな一歩を踏み出した。(取材・文:黒川広人)[2/2ページ]
【2026/27 Jリーグ ヤマザキビスケット ルヴァンカップ 1stラウンド 1回戦】
2026年9月2日 鹿児島ユナイテッドFC 0-1 北海道コンサドーレ札幌
(白波スタジアム)
4日前とは違う表情。梅津龍之介がつかんだ「勝つっていいな」

2027年1月から北海道コンサドーレ札幌への加入内定が決まっている梅津龍之介【写真:Getty Images】
「リーグ戦とカップ戦は違うので。ただ、この勝った感覚を、札幌に残ってる選手に伝えないといけないし、やっぱり勝つっていいなって。次も勝つ準備をしていきます」
順調なJリーグデビューから一転、プロの舞台で悩み、苦しんだ3週間。それでも、この日の試合後に見せた梅津の笑顔からは、もう一度前へ進もうとする意志と自信が感じられた。何より、ようやくつかんだ勝利の味を噛み締めているようにも見えた。
サポーターへの挨拶に向かう姿も、4日前とはまったく違った。
梅津は胸を張り、一人ひとりの顔を確かめるように、誰よりも長くゴール裏を見渡していた。
「もちろん、ああいったミスをすると、批判の声も来るし、マイナスの声も目に入れたくなくても入ります。それでもやっぱり、こうやって鹿児島まで来てくれたサポーターとか、ずっと信じて声援を送ってくれているサポーターのために自分は戦いたい。その人たちがいる限りは戦わないといけないと強く感じました」
あの経験を、大学時代にしておいてよかった――。
いつか心の底からそう思える未来を、梅津はここから自らの手で切り開いていく。次はリーグ戦で、梅津らしいプレーを札幌サポーターに届け、勝利をつかむ番だ。
(取材・文:黒川広人)
【著者プロフィール:黒川広人】
北海道出身。大学卒業後、フジテレビで番組制作を担当。2018年よりDAZNにてJリーグ関連の番組制作に携わる。2022年からは株式会社dscに所属し、Jリーグ、Jクラブ、WEリーグをはじめとする各種スポーツ団体の映像ディレクション業務を担当。また、地元・北海道を中心に学生年代の取材活動も精力的に行う。
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