サッカーU-21日本代表は20日、第20回アジア競技大会のグループリーグ第2節でキルギスと対戦し7-0で勝利した。この一戦について、長年にわたり日本代表やJリーグを取材し続けてきた名物記者の藤江直人氏に随時話を聞いた。(語り手:藤江直人)[3/5ページ]
「荒木琉偉は鈴木彩艶の…」
――前半が終わりました。3-0ですが、いかがでしたでしょうか。
「前半は立ち上がりから前へ、前へとアグレッシブに出てきたキルギスの攻勢に決して慌てず、勢いがやや弱まったところで効果的にゴールを積み重ねました。そのあたりのゲームマネジメントがしっかりしている点は高く評価できると思います。あとは決定力の高さですね。ホンコン・チャイナ戦はシュート25本のうち枠内がわずか3本だったので。前がかりになったキルギスの背後を狙った中島のロングパスと、高い位置からボールを奪い、すぐさまシュートを放った大関のセンスが際立ちました」
――今思えば、荒木の最初のセーブも試合に大きな影響を与えたと思いますが、いかがでしょうか。
「あのセーブで最後尾から大きな存在感をチームに与え、キルギスにはプレッシャーを与えたのではないでしょうか。キルギスにはサイズ以上に荒木が大きく見えているのかもしれません」
――今後、鈴木彩艶の活躍で日本のGKへの評価が高くなるようなことが起こりそうですよね。
「ワールドカップとアストン・ヴィラでの活躍で彩艶が一気に引きあげ、負けじとばかりに後輩たちも続く。理想的な循環になっていますよね」
――そうですよね。それこそ、荒木は鈴木の後を追いかけてほしい存在です。今回A代表に入った小久保玲央ブライアンもですね。
「先ほども言いましたが、荒木は明確に彩艶の背中をターゲットに添えていて、できるだけ早い段階に海外へ行きたいとも言っています。もちろんいまは一森からポジションを奪い返すために躍起になっているはずです」
――それが実現してほしいです。ただ、早く海外に行くとロス五輪に影響が出てくるという難しい問題もありますよね。パリ五輪の時は鈴木の招集が叶いませんでした。
「そこは日本サッカー協会(JFA)とそれぞれの所属クラブとの継続的な交渉というかコンタクト次第だと思います」
――さて後半が始まりました。立ち上がりはいかがでしょうか。
「点差もあるので余裕というか、落ち着きをもって時間を進めていると思います。ただ、初戦も先発したFW道脇豊はゴールがほしいでしょうね」
――道脇は結果がほしいですよね。海外から戻ってきた後のパフォーマンスはどうですか?
「今シーズンから期限付き移籍しているいわきFCでは、アジア競技大会前での全6試合に先発して1ゴールという状況です。数字的にはちょっと物足りなく映りますが、いわきはフィジカル至上主義で徹底的に鍛え上げる異色のチームなので、現在進行形でどのように成長いくのかが楽しみです。身長190cm・体重78kgのサイズはそれだけで才能なので」

