
サッカー日本代表、ウルグアイ戦の予想スタメン【写真:Getty Images】
FIFAワールドカップ 2026(北中米W杯)閉幕後、初めての国際Aマッチウィーク。遠藤航の代表引退など世代交代が進む中、森保一監督は先のW杯をベースにしながらA代表初選出の選手も4人招集した。さらなる進化に臨む第1歩、新たな日本代表はウルグアイ戦にどのような布陣で挑むのか、スタメンを予想する。※各種スタッツはデータサイト『Sofascore』より[2/6ページ]
CB:瀬古歩夢(せこ・あゆむ)

サッカー日本代表DF瀬古歩夢【写真:Getty Images】
生年月日:2000年6月7日(26歳)
所属クラブ:ル・アーヴル(フランス)
2026/27リーグ戦成績:5試合0得点
日本代表通算成績:16試合0得点
ル・アーヴルで2シーズン目を迎えた瀬古歩夢は、開幕5試合すべてにフル出場している。前季もリーグ戦30試合に出場しており、継続的に最終ラインを任される存在だ。昨季に引き続き今季も3バックを採用する試合も多く、クラブで積む実戦経験を代表でも生かしたい。
なお、今季から瀬古のほかに中村草太と水多海斗の2人の日本人選手が加入した。リーグアンにおける非EU枠の4人のうち3つを日本人選手が占めており、瀬古のインパクトの大きさを物語っているように見える。
数字の変化で目を引くのは配球だ。パス成功率は前季の84.7%から88.4%、ロングボール成功率は47.5%から60.0%へ上昇。敵陣の深いエリアにあたるファイナルサードへのパス成功数も、90分あたり5.4本から8.2本に増えている。後方から攻撃を進める働きが、数字にも表れている。
現地時間9月12日のアンジェ戦では、その特長を示した。開始直後に瀬古のロングパスからムバワナ・サマッタが相手センターバックの背後へ抜け出し、シュートに持ち込んだ。試合は0-0で終わったが、地元メディア『Foot Normand』は瀬古とアーメド・トゥーバの中央での守備も堅実だったと評価している。
指揮官からの評価も高い。クラブの公式会見にて、ディディエ・ディガール監督は、瀬古が今夏もチームに残留したことへの驚きを語り、「より大きなクラブでプレーする力がある」と評価。選手としての能力に加え、チームに前向きな雰囲気をもたらす人間性にも言及している。(出典:ル・アーヴル公式YouTube)
一方、守備の数字には課題も残る。空中戦勝率は前季の63.6%から66.7%へ上がったが、地上戦勝率は58.7%から42.1%へ低下。相手のシュートにつながるミスも、すでに2回記録している。チームは開幕5試合で2分3敗と勝利がなく、暗い話題もあるのが現状だ。
ウルグアイ戦では、相手のプレスを受けながら前線へ正確にボールを届ける力が期待される。同時に、前へ出て相手を止める場面と、背後を警戒する場面の判断も重要だ。継続出場で培う試合感覚を土台に、配球と守備の安定を両立できるか。
CB:板倉滉(いたくら・こう)

日本代表の板倉滉【写真:Getty Images】
生年月日:1997年1月27日(29歳)
所属クラブ:ボルシアMG(ドイツ)
2026/27リーグ戦成績:4試合0得点
日本代表通算成績:42試合2得点
今夏、アヤックスから1年ぶりにボルシアMGへ復帰した板倉滉。慣れ親しんだクラブで再出発を切ったが、チームは開幕4連敗、16失点で最下位に沈んでいる。日本代表の最終ラインを担う存在として、ウルグアイ戦では守備の安定感を取り戻したい。
今季のリーグ戦では4試合354分に出場しているものの、データサイト『FotMob』の平均レーティングは5.75。集計対象のチーム内20人では最下位となっており、個人としても苦しい滑り出しだ。
現地メディアからも厳しい評価を受けている。ドイツの『GladbachLIVE』は、0-3で敗れた開幕節のライプツィヒ戦について、ボールを扱う場面での安定感を認める一方、守備に戻る際のスピード不足を指摘。昨季のアヤックスで先発機会が限られたことに触れ、実戦への適応を懸念した。
さらに同メディアは、9月19日のマインツ戦でも、板倉にケヴィン・ディクスと並ぶチーム最低評価の「5」を付けた。シェラルド・ベッカーにフリーでヘディングを許した場面について、マークの分担が機能していなかったと指摘。本来の調子からは依然として遠いと評しており、厳しい評価が続いている。
対人守備の数字にも課題が表れている。昨季のエールディヴィジでは61.2%だったデュエル勝率が、今季は40.9%に低下。空中戦勝率も71.1%から44.4%へ落ちている。リーグやチームの状況が異なるため単純比較はできないが、本来の強みを十分に発揮できているとは言い難い。
一方、元々の強みは健在だ。パス成功率は88.4%を記録しており、ビルドアップは引き続き武器である。守備の立て直しとともに、最終ラインからボールを前へ届ける役割にも期待したい。
クラブと代表では、周囲の選手や守備の連係も変わる。ウルグアイ戦で求められるのは、相手との競り合いに加え、味方と連動したカバーリングだ。出場を重ねている利点を生かし、代表の舞台で安定したプレーを示せるか。
CB:伊藤洋輝(いとう・ひろき)

サッカー日本代表DF伊藤洋輝【写真:Getty Images】
生年月日:1999年5月12日(27歳)
所属クラブ:バイエルン・ミュンヘン(ドイツ)
2026/27リーグ戦成績:出場なし
日本代表通算成績:28試合1得点
左足からの配球を期待される伊藤洋輝だが、今回の代表活動では実戦不足が気がかりだ。今季の公式戦出場は、現地時間9月10日のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)ボデ/グリムト戦での10分間にとどまる。
ブンデスリーガでは開幕4試合で出場がなく、いずれもベンチ入りしながら出番は訪れなかった。
背景には、所属するバイエルン・ミュンヘンの厚い選手層がある。センターバックにはキム・ミンジェ、ヨナタン・ター、ダヨ・ウパメカノがそろい、左サイドバックでもアルフォンソ・デイヴィス、ナサニエル・ブラウンとの競争に直面している。
現地メディア『FCBinside』の7月30日付記事によれば、スポーツ担当取締役のマックス・エーベルは、伊藤自身が出場機会の確保は難しいと考えて移籍を希望する場合、クラブとして対応する意向を示していた。今季の出場状況からも、厳しいポジション争いがうかがえる。
昨季のブンデスリーガでは16試合932分に出場し、1得点2アシストを記録。パス成功率91.1%、空中戦勝率65.6%と、攻守で持ち味を示す数字を残している。代表の3バックでも、左から攻撃を組み立てる役割を期待したい。
ただ、昨季の実績と現在の試合勘は分けて考える必要がある。継続的な出場から遠ざかるなかで、相手への寄せや背後への対応、攻守が切り替わる際の判断を、どこまでスムーズに行えるかが焦点となる。
ウルグアイ戦で先発するなら、左足の配球力を生かすと同時に、周囲と連係して守備を安定させたい。冨安健洋が負傷のため今回の代表ウィークへの不参加が決まった。最終ラインの柱のひとりを欠くが、そうしたときこそ伊藤のDFリーダーとしての存在感が求められる。