
サッカー日本代表 佐野航大【写真:Getty Images】
サッカー日本代表の新たな船出となった24日のウルグアイ戦で、佐野航大がスタメンのチャンスを得た。松木玖生の先制点を演出するなど攻撃面で持ち味を示した一方、後半を待たずにピッチを去ることに。23歳の成長株にとって、手ごたえと課題の両方を突きつけられる45分となった。PSVで定位置をつかむ佐野航大は、代表でも地位を築けるのか。(取材・文:元川悦子)[2/2ページ]
「時間が必要」鎌田が指摘した問題点

来年1月に迫るアジア杯に向けてアピールが求められる【写真:Getty Images】
「自分としては全然まだまだだなと。守備の強度だったり、奪えるところがあれば、もっと攻撃につなげられた。ビルドアップもまだまだすり合わせていかないといけないなと思うし。もっとゴールに入っていくプレー、ミドルシュートも打てたシーンもあったかもしれないので、そういうところですね」と反省点を挙げた。
確かに、9月13日のスパルタ戦で見せたような豪快なミドルシュートを彼は持っている。その攻撃力は大きな魅力だ。
だが、ウルグアイ戦ではポテンシャルを最大限発揮するには至らなかった印象もある。攻守両面でまだまだブラッシュアップしていくべき部分はあるのだ。
「(前半は)ゴールキックの立ち位置だったり、攻めているときのリスク管理だったり、チームとしてやるべきことが多少できていないところが見られた。
今までいた選手は戦術の部分である程度、理解してますけど、それをチームとしてやらないとズレていく。その辺は時間が必要かなと思います」と後半から中盤を支えた鎌田も、佐野兄弟が陣取った45分間の問題点を指摘していた。
そういう先人たちの言葉に耳を傾けながら、23歳の成長株はここからグングン成長し、第3次森保体制の看板にならなければいけない。手ごたえと課題の両方が浮き彫りになった今回のウルグアイ戦は、彼にとって大きな意味のあるゲームになったはずだ。
自分がピッチを離れた後、塩貝が値千金の決勝弾を叩き出し、絶対的エースFW上田綺世がダメ押し弾をゲット。3−1で勝利したことで、安堵感を覚えただろう。
ただ、ここから先は自分たち20代前半の面々が日本代表を勝たせていく必要がある。それができてこそ、真の意味での“底上げ”を実現できるのだ。
来年1月に迫るアジア杯の大舞台では、鎌田のように常に冷静にゲームをコントロールできる絶対的な主軸になっていてほしい。高みを追い求める彼の挑戦はここからが本番だ。
(取材・文:元川悦子)
【著者プロフィール:元川悦子 フリーライター】
1967年、長野県生まれ。94年からサッカー取材に携わり、ワールドカップは94年アメリカ大会から2022年カタール大会まで8回連続で現地に赴いた。「足で稼ぐ取材」がモットーで、日本代表は練習からコンスタントに追っている。著書に『U-22』(小学館)、『黄金世代』(スキージャーナル)、「いじらない育て方 親とコーチが語る遠藤保仁」(NHK出版)、『僕らがサッカーボーイズだった頃』シリーズ(カンゼン)などがある。
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