
サッカー日本代表 久保建英【写真:Getty Images】
フレッシュなメンバーを多く起用したベネズエラ戦で、若手アタッカー陣はA代表の強度を体感。一方、後半から登場した久保建英ら主力組は、最後に試合を勝利へと導く力を示した。かつて同じように代表で壁にぶつかった久保の言葉から、若手が主力へたどり着くために必要なものを考える。(取材・文:元川悦子)[2/2ページ]
若手を導く立場へ。久保に求められるリーダーシップ
これからは若手をリードする立場となる【写真:Getty Images】
数々の紆余曲折を経験しているからこそ、今回テスト的に起用されている若手たちに自信を持たせ、背中を押すような発言や立ち振る舞いを心がけているのだろう。
「下の世代には伸びてきてほしいですけど、現状だと4年後、僕の下の世代が何人もW杯メンバーに入っているかと言われたら、今のメンバーが急激に衰えない限りは難しいんじゃないですかね。今の主力はすごくレベルが高いですし、それに割って入れるほどの選手がまだいるとは思えないんで」
厳しい言葉にも聞こえるが、自身も若くしてA代表入りし、主力の座をつかむまでに時間を要した久保だからこそ、その言葉には重みがある。
自分が30歳一歩手前で迎える2030年W杯では、ベネズエラ戦で結果を残し切れなかった後藤や佐藤、齋藤のような面々と共闘しなければならない。彼らが日本を勝たせられる存在になるように、久保はリードしていく構えなのだろう。
33歳のチーム最年長・伊東も「みんないいもの持ってると思いますし、もっとそういうところを積極的に出していくのが必要。やっぱり結果を出すことで信頼される。
短い時間でも結果を出すことが次につながるんじゃないかなと思います」と語っていたが、10月1日から始まるキリンカップサッカー2連戦では本当にそうなっていくことが重要だ。
佐藤はチーム事情で離脱したものの、24日のウルグアイ戦でインパクトを残した松木玖生や塩貝健人は虎視眈々と次のアピールを狙っているだろうし、後藤や齋藤、同い年の鈴木唯人らもいる。
彼らがもう一段階精度を高め、フィニッシュの部分で凄みを発揮してくれれば、日本はもっともっと強い集団になれる。久保が率先して見本を見せ、彼らのよさを引き出していってくれれば、進化のスピードは上がる。
25歳の中堅アタッカーの絶大な存在意義を残り2戦で今一度、しっかりと示してほしいところだ。
(取材・文:元川悦子)
【著者プロフィール:元川悦子 フリーライター】
1967年、長野県生まれ。94年からサッカー取材に携わり、ワールドカップは94年アメリカ大会から2022年カタール大会まで8回連続で現地に赴いた。「足で稼ぐ取材」がモットーで、日本代表は練習からコンスタントに追っている。著書に『U-22』(小学館)、『黄金世代』(スキージャーナル)、「いじらない育て方 親とコーチが語る遠藤保仁」(NHK出版)、『僕らがサッカーボーイズだった頃』シリーズ(カンゼン)などがある。
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