サッカー日本代表は1日、キリンカップサッカー2026でエクアドル代表と対戦し、90分間を0-0で終え、PK戦の末に勝利した。この一戦について、現役時代に横浜F・マリノスや川崎フロンターレでプレーし、現在は解説者として活躍する元プロサッカー選手の田中裕介氏に話を聞いた。(語り手:田中裕介)[2/6ページ]
審判が笛を吹かず「観ているほうは…」
――試合が始まりました。立ち上がりの注目ポイントはありますか?
「立ち上がりは日本のハイプレスに対してエクアドルがどう回避して前進してくるか。また日本は谷村が2シャドーの鈴木(唯人)、久保(建英)らの攻撃陣とどう絡んでいけるのか注目しています」
――ベネズエラ戦ではビルドアップのミスも目立ちました。そして今日は鎌田大地がベンチスタートです。こうした中、どういう組み立ての工夫が必要でしょうか。
「距離感とこまめなポジショニングの修正が必要です。序盤はエクアドルも高い位置からハイプレスをかけて来ているので、3バックと2ボランチで相手のプレスを
剥がせるようにポジショニングをしたいところです」
――立ち上がりはかなり鈴木彩艶からのロングフィードが目立ちます。狙っているのか、蹴らされているのか。このあたりはどうですか?
「両方ですね。相手も前からプレスをかけているので、序盤は長いボールを使って相手の背後へシンプルにという狙いはあると思いますし、プレッシャーの中で全て繋げるわけではないので、蹴らされるという時も出てくるとは思います」
――田中さんがおっしゃった通り、エクアドルはかなり縦に速いですね。日本の守備対応はここまでどうでしょうか。
「日本は守備時に構えた際に5枚で並ぶのですが、WBの中村(敬斗)・堂安(律)に対してエクアドルは両WGのスピードを活かして日本の両WBの背後のスペースを狙っています。そこが日本は守備時ピンチになっています」
――そこはやはり、攻撃的な選手をWBに置いている日本の課題の一つと言えそうでしょうか。
「日本はWBに攻撃的な選手を置くのは戦術の一つで、攻撃でのメリットを期待してのものです。なので守備対応はチームとして課題という捉え方はあまりしていないと思います。全選手がそれをわかった上でプレーをしていますし、WBの守備意識が低いとは思いません。日本の課題と言うよりはシンプルにエクアドルのスピードが速いのがあると思います」
――試合は30分が過ぎました。ここまでの展開はいかがでしょうか。
「互角の展開です。両チームの切り替えの速さ、縦への攻撃の意識が高くインテンシティの高い試合です。日本は奪ってからのショートカウンターに鋭さがあり、谷村を使ってそこからスピードアップしてチャンスを作っています」
――エクアドルの選手は判定に不満のようですね…。今日の審判はそこまで笛を吹きません。
「かなり流していますね。しかし、日本はデュエルで一歩も引かずに集中力高く戦えています」
――試合の強度を保つという意味では審判は良い仕事をしている印象です。
「観ているほうは楽しいですね」
――日本はもう少しミドルシュートを狙ってもいい気がしますが、どうでしょうか。
「鈴木選手が一度打ちましたが、エリア外からはそれくらいですかね。理想は田中碧、佐野海舟とシュートの打てるボランチの選手がゴール前に来れると良いですね」

