
柏レイソル リカルド・ロドリゲス監督と村松尚登通訳【写真:Getty Images】
明治安田J1リーグ第11節、柏レイソルはアウェーでFC東京と対戦し、0-0で引き分けた。前半は相手の縦パスに苦しみ、ハーフタイムには3人を交代。しかし、リカルド・ロドリゲス監督は守備で苦しむ可能性を認識したうえで、この先発11人を選んでいた。14日からの25日間で8試合。AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)やタイ遠征も挟む過密日程のなか、選手の回復と勝ち点3をどう両立させるのか。優勝争いを続ける柏が直面する難しい選択とは。(取材・文:高橋大地)[2/3ページ]
久保藤次郎をシャドーへ。戦術修正と疲労管理を兼ねた3枚替え

柏レイソル 久保藤次郎【写真:Getty Images】
前半を無失点でしのいだ柏は、ハーフタイムに3人を交代させた。汰木、山内日向汰、戸嶋祥郎を下げ、小泉、遠藤、原田を投入。右ウイングバックを務めていた久保を右シャドーに移し、守備の立ち位置も修正した。
後半はFC東京の縦パスに対する対応が改善され、前半よりも良い状態でボールを奪えるようになった。
小西も「後半は守備も改善できて、マイボールになったときに少し体力が使える状態というか、良い状態で奪えるシーンは後半の方が多かった。それでも、まだまだ改善しないといけないところはあります」と、変化を実感していた。
相手に自由にボールを運ばせず、より良い状態で奪うことができれば、攻撃に使える体力も変わってくる。守備の修正は、攻撃を改善するためにも必要だった。
ただし、ハーフタイムの3枚替えには戦術面とは別の意味もあった。
象徴的だったのが久保のポジション変更だ。リカルド監督は、その理由をこう説明している。
「ウイングバックというのは我々のスタイルからすると、フィジカル的な負荷が高いポジションです。彼はプレー時間が長く、先日の試合でも走行距離が長かった。疲労が見えたので、ウイングバックでは長い時間プレーできないであろうというのも考慮しつつ、シャドーにポジションを変えました」
右ウイングバックから右シャドーへの変更は、攻撃の配置を変えるだけでなく、久保に求める運動量を調整する意味もあった。
ハーフタイムの3枚替えは、試合の流れを変えるための戦術的な修正と同時に、選手の負荷管理を兼ねながらバランスを考慮していた。
こうした過密日程を乗り切るうえでは、先発選手が90分間プレーすることだけにこだわらず、交代選手を含めて強度を維持することが求められる。
1トップを務めた藤尾翔太も、柏のサッカーで求められる運動量について、次のように語っている。
「負荷は高いですけど、無理なことを求められてるわけではないんで。強度高く守備に行くとか、ボールを収めるとか、チャンスにつなげるとか、当たり前のことをやってるんで、そこまで僕は考えてないです」
では、90分間の出場にこだわるのかと尋ねると、藤尾はこう答えた。
「疲れてくるんで。それに控えにめっちゃいい選手も揃ってるので、(いい形で)バトンタッチできるように頑張りたいなと」
実際にFC東京戦では後半20分に藤尾が退き、瀬川祐輔が投入された。
先発11人だけでなく、交代選手を含めて試合の強度を保つ。選手の疲労を管理しながら、総力戦で結果を出すことが求められる。