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J1 2026.11.1 10:43

柏レイソル2連勝の“陰の立役者”は戸嶋祥郎。それでも本人は「チームに迷惑をかけた」と言う。31歳、なお進化の途中【コラム】

柏レイソル 戸嶋祥郎
柏レイソル 戸嶋祥郎【写真:Getty Images】



 「チームに迷惑をかけたなと思います」。柏レイソルが浦和レッズに4-0で勝利した10月31日、ゲームキャプテンを務めた戸嶋祥郎は、自らの途中交代を悔やんだ。しかし、そのプレーは2つの得点場面にも関わっていた。前節の鹿島アントラーズ戦では守備の修正と攻撃の組み立てに貢献し、浦和戦では鋭いトランジションと攻撃参加で存在感を発揮。リカルド・ロドリゲス監督のサッカーへの適応を模索し、右センターバックも経験した31歳が、いま本職のボランチで自分の武器を生かし始めている。(取材・文:高橋大地)[2/3ページ]

鹿島戦で見せた修正力。攻撃でも2得点に関与

鹿島アントラーズ戦の柏レイソル・戸嶋祥郎 
鹿島アントラーズ戦の柏レイソル・戸嶋祥郎 【写真:Getty Images】



 鹿島戦、柏は開始14分に失点。MFの柴崎岳がセンターバックの間に下りたり、サイドに流れたりしてビルドアップに関与し、サイドハーフも内側に入り込むことで、柏は守備の的を絞れずにいた。

 リカルド監督は試合後、「鹿島のダブルボランチをいかに消すことができるかというのが、今日の試合の大きなキーポイントの一つになると予想していましたし、実際にそうなりました」と話している。

 失点後、戸嶋が柴崎への対応を強めるなど、中川敦瑛との守備の役割を整理。相手の可変するビルドアップに対して、チームとして中盤の守備を修正していった。

「ベンチからもアドバイスしましたし、選手たちもそこをうまく応用して、ダブルボランチに対する守備のところは試合中に修正できたと思います」

 指揮官がそう評価したように、ベンチと選手が連動した修正だった。その中で戸嶋も重要な役割を果たしていた。

 さらに、この試合では攻撃面でも得点に関与している。35分の遠藤渓太の同点弾は、中川から戸嶋、そして遠藤へとパスがつながった。前半アディショナルタイムの山内日向汰の勝ち越し弾も、戸嶋から遠藤へのパスが起点となっている。

 守備を修正するだけでなく、攻撃でも中盤から2つの得点につながるプレーを見せ、柏の逆転勝利に貢献した。

 ただ、戸嶋が振り返ったのは成功だけではない。

「立ち上がりから、(失点した後のような)守備をしたかったですし、そこに時間をかけると、やっぱりやられてしまうので。そこは次への改善点かなと思います」

 鹿島戦では3-1でリードしていた終盤、相手に押し込まれる時間が続いた。

「シンプルにしすぎちゃうシーンが多くて、相手にボールを渡してしまう回数が多かったんです」

 戸嶋は「ああいうときこそ、自分が真ん中にいる分、落ち着かせたりというのはしなきゃいけなかったなと思います」と反省していた。

 その課題を抱えて臨んだ浦和戦。後半の立ち上がりには再び押し込まれたものの、失点せずに切り抜けた。

「後半立ち上がり、特に相手に押し込まれてしまったので、そこで何とか跳ね返したのは良かったですけど、落ち着かせたりというのはもっと早くできたかなと思います。自分とかがそれをしなきゃいけなかったので、そこはまた課題としてあるんですけど」

 浦和戦は78分にCBの宮本優太が退場し、終盤の展開は鹿島戦とは異なった。それでも戸嶋は、チームとして一つの課題を改善できたと感じていた。

「相手が退場したというのはありますけど、最後に3点目、4点目を取れたというのは、鹿島戦の反省を生かせたと思います。最後までボールをつなぐ方向にシフトして、やっぱり相手にボールが渡らなければピンチはつくられないし、そういうマインドで最後に選手はプレーしていた。そこに自分はいられなかったですけど、本当にチームとしては課題の改善になったと思います」

 そもそも戸嶋は、リカルド監督のサッカーに最初から順応できていたわけではない。むしろ、ボランチとしては定位置をつかめない時期もあった。昨季から戦術への適応を模索し、今季は本職ではない右センターバックも経験した。

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