
ルヴァンカップ1stラウンド3回戦で横浜FCに4-0の快勝を収めた浦和レッズ【写真:Getty Images】
今季のJ1リーグで苦戦が続く浦和レッズが、ルヴァンカップで横浜FCに4-0の快勝を収めた。大幅にメンバーを入れ替えて臨んだ一戦では、積極的なプレスと厚みのある攻撃が機能し、若手選手たちも躍動。曺貴裁監督が見いだした手応えとは何か。選手たちの言葉から、変わり始めた浦和の現在地を探る。(取材・文:ショーン・キャロル)
【2026/27 Jリーグ ヤマザキビスケット ルヴァンカップ 1stラウンド3回戦】
2026年10月14日 横浜FC 0-4 浦和レッズ
(ニッパツ三ツ沢球技場)
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4発快勝の浦和。曺貴裁監督が語る手応えと課題

今シーズンから浦和レッズを率いている曺貴裁監督【写真:Getty Images】
今季の明治安田J1リーグで出遅れている浦和レッズだが、水曜日に行われたJリーグ ヤマザキビスケット ルヴァンカップ(旧JリーグYBCルヴァンカップ)の横浜FC戦では4-0の快勝を収め、そのポテンシャルの高さを示した。曺貴裁監督率いるチームが目指す戦術も、少しずつかみ合い始めていることをうかがわせる一戦となった。
リーグカップでは珍しくないことだが、ニッパツ三ツ沢球技場で行われたこの試合で、浦和の先発メンバーにはアピールの機会をうかがう控え選手が数多く名を連ねた。
その多くがすぐにリーグ戦の先発メンバーに食い込むとまでは言えないかもしれないが、ダイナミックなパフォーマンスを披露し、指揮官に多くの収穫をもたらしたことは間違いない。
同じく大幅にメンバーを入れ替えた横浜FCの守備が驚くほど緩かったことも、浦和にとって追い風となった。しかし、アウェイチームの動きは鋭く、キックオフ直後から積極的なプレスを仕掛け、開始わずか13分で2点を先行。さらに前半36分には3-0とリードを広げた。
曺監督は圧勝を収めたチームについて、次のように振り返った。
「1点目を取るまでにも決定的なチャンスがありましたし、3点目を取った後も前半、それから後半もチャンスがあったところを決められないのはまだまだだと思いましたが、長沼(洋一)に初ゴールが生まれたシーンのような、ああいう厚みのある攻撃で4点を取れたことは、今シーズンで目指しているもののひとつであることは間違いありません。
だからといって、今は失点が多いですが、失点上等で4-3で勝とうとは思っていません。なぜそういうことが増えているか、ということをピッチの中やミーティングで共有して、それを選手がよく理解して、今日はやってくれたと思います」
無失点と若手の躍動。浦和に生まれた確かな変化

浦和加入3年目のMFサミュエル・グスタフソン【写真:Getty Images】
実際、今季の浦和は点の取り合いとなるスリリングな試合が目立っている。天皇杯のRB大宮アルディージャ戦、そして前のラウンドのルヴァンカップ、カターレ富山戦では、いずれも3-2で勝利を収めた。
それだけに、9月上旬に敵地で鹿島アントラーズを1-0で下して以来となる無失点も、ポジティブな材料の一つだ。MFサミュエル・グスタフソンも、攻守両面でチームに明るい兆しが見え始めていると感じている。
「新しい監督になって、昨年からプレースタイルが変わったのは明らかだと思います。たくさん得点している一方で、たくさん失点もしています。もちろん、常に大事なのはバランスです。
今日見せたようなプレスこそ、僕たちが目指している姿であり、やりたいサッカーです。それをリーグ戦にも持ち込みたいと思っています」
31歳のグスタフソンは、横浜FC戦に出場した浦和の選手の中でもベテランの一人だった。そして、若いチームメートたちの奮闘にも手応えを感じていた。
「このチームには、自分の力を証明したいと強く思っている若い選手がたくさんいます。今回の試合と大宮戦は、似たようなメンバー構成で、パフォーマンスもよく似ていました。
彼らはよくやっていますし、チームとしても、組織やプレスの面で一歩ずつ前進していると思います。今日は非常に効果的でした。以前とは少し違っていて、より良くなっていたと思います」
実際、浦和の最初の3得点には、20歳の早川隼平、同じく20歳の笹修大、22歳の肥田野蓮治が、得点あるいはチャンスメークという形で関与した。さらに、17歳の和田武士も終盤に出場し、長沼洋一の4点目につながるプレーに関与した。
若手選手たちに出場機会を与えていることについて問われた曺監督は、次のように語った。
「年齢が若いから出しているわけでも、年齢が若いから出していないわけでもないです。今日先発で出た早川、笹は、まだ我々のチームの中では非常に若い年齢ですけど、世界的に言ったら当然トップレベルでプレーしなければいけない年代でもあります。
和田武士も、この前の天皇杯(8月26日の山梨学院戦)に続いて久しぶりにピッチに立ちましたけど、その間に非常に成長を見せていたので、またこれを機に次のステージに行ってもらいたいと思います」
「僕たちがタイトルを強く渇望しているのは間違いない」

国内タイトルから約5年間遠ざかっている浦和レッズ【写真:Getty Images】
笹が鋭いシュートで決めた2点目は、前週のさいたまダービーで均衡を破るヘディングシュートを決めたのに続くゴールだった。今夏、FC今治から加入した笹は、浦和での浮き沈みを経験しながらも、挑戦し続ける覚悟を示している。
北海道出身の笹は、J1リーグ開幕から2試合連続で先発出場したものの、いずれも60分過ぎに交代。その後の数週間は、よくても途中出場にとどまっていた。
この数カ月を振り返り、笹はこう語った。
「やっぱりコンディションも含めて、自分の中であまりいい形で第3節を迎えられなくて、そこからチームを外から見る形になったんですけど、本当にあの期間はあの期間で、自分にとっても本当に必要な時間だったなとは思っています。
やっぱり勢いよくJ1の舞台に立って、そういう勢いでなんとかなっていたという部分は、正直自分の中にもあって。
一回冷静になって自分のプレーを見直してみると、やっぱり顔の出しどころだったり、プレーの質とか、あとは自分のストロングがどこで出せるのかというのは、本当にもっともっと意識しないといけないと。
タツキくん(瀬古樹)とかが入ってきて、本当に自分も気づかされた部分ではあったので、そういういろんな人から刺激を受けられるのがこの環境だと思っています。自分はそういう中で成長し続けることが、今の自分にとっては大事なのかなと思っています」
国内タイトルから5年間遠ざかっている状況に終止符を打とうとしている浦和にとって、こうした若手選手の向上心は、サポーターを大いに勇気づけるものだろう。
グスタフソンも、タイトル獲得への強い思いを口にした。
「このクラブはタイトルを獲るべきクラブです。サポーターもそう思っているし、クラブにいる人たちも同じように考えています。
国内にはリーグ戦と2つのカップ戦、計3つのタイトルがあります。つまり、優勝するチャンスは3回あるということです。
僕たちがタイトルを強く渇望しているのは、間違いありません」
(取材・文:ショーン・キャロル)
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