ロシアワールドカップでは、警告を累積で2枚受けると次の試合が出場停止となる。

　準々決勝までで累積警告が1枚の場合は、準決勝進出にあたってリセットされる。しかし、準々決勝で2枚目の累積警告をもらってしまうと、準決勝は出場停止になってしまう。もちろん1試合で2枚の警告を受けるか、一発レッドカードでの退場でも準決勝は出場停止だ。

　現地時間6日から準々決勝が始まるが、もちろん各国に出場停止にリーチがかかっている選手がいる。

　例えば6日にウルグアイと対戦するフランスは、決勝トーナメント1回戦のアルゼンチン戦で今大会2枚目のイエローカードを受けたブレーズ・マテュイディが出場停止。さらにポール・ポグバやオリビエ・ジルー、バンジャマン・パバール、コランタン・トリッソの4人が次戦出場停止にリーチがかかっている。いずれも主力級でチームに欠かせない選手たちだ。

　ウルグアイはチーム全体を通して警告が少なく、なんとここまでの戦いの中でイエローカードを提示されたのはロドリゴ・ベンタンクールただ1人。フランス戦で次戦出場停止の選手が出るリスクは非常に小さい。

　同じく6日に試合をするブラジルは、カゼミーロがベルギー戦出場停止になっている。そしてネイマール、フィリッペ・コウチーニョ、フィリペ・ルイスの3人が累積警告1枚の状態で、準決勝進出時に出場停止処分となるリスクを抱えている。攻撃の中心である2人や、マルセロが万全でない中で頼れる控え左サイドバックが起用できなければ、ブラジルにとって大きな痛手だ。

　ブラジルと対戦するベルギーはヤン・フェルトンゲン、ケビン・デ・ブライネ、トマ・ムニエ、ユーリ・ティーレマンス、レアンデル・デンドンカーが、あとイエローカード1枚で次戦出場停止になってしまう。準々決勝では勝利を目指しつつも、より慎重なプレーが求められそうだ。

　また、ロシアはアレクサンドル・ゴロビン、フョードル・スモロフ、ユーリ・ガジンスキー、イリヤ・クテポフ、ロマン・ゾブニンが準決勝出場停止にリーチがかかっている。

　準々決勝でロシアと対戦するクロアチアは、イバン・ラキティッチ、マルセロ・プロゾビッチ、アンテ・レビッチ、マリオ・マンジュキッチ、シメ・ヴルサリコ、ヴェドラン・チョルルカ、マルコ・ピアツァ、ティン・イェドバイと主力級からサブまで多くの選手が次戦出場停止にリーチとなっている。

　スウェーデンはビクトル・クラーソン、アルビン・エクダルの2人が準決勝での出場停止リスクを抱えている。決勝トーナメント1回戦で出場停止処分を消化したセバスティアン・ラーションは準々決勝イングランド戦で復帰する見込み。だが、ミカエル・ルスティグはイングランド戦出場停止だ。

　イングランド代表もカイル・ウォーカー、ルベン・ロフタス＝チーク、ジェシー・リンガード、ジョーダン・ヘンダーソンの4人が警告を1枚受けており、準決勝で中盤のキーマンを失う可能性もある。

　累積警告が2枚に到達しなければ、準々決勝が終わった段階でリセットされる。そのため、勝ち上がるために思い切り相手にぶつかっていく中でも、リーチがかかっている選手は次戦へのリスクを考えながらプレーする必要があるだろう。

【了】

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