FIFAクラブワールドカップ2025　最新ニュース

　FIFAクラブワールドカップ（CWC）2025が開幕を迎えた。今大会から新フォーマットとなり、合計32クラブが参戦する。その中で、力があるのはどこなのか。今回は各チームの戦力を5項目（攻撃力、守備力、選手層、勝負強さ、采配力）に分けて数値化（各20点の100点満点）。（取材・文・選定：河治良幸）※情報は開幕前時点

下剋上に期待できるのは…

【写真：Getty Images】

　これまで、代表チームのFIFAワールドカップでも必ずと言っていいほど“ダークホース”と呼ばれるところから躍進するチームが出てきた。もちろん優勝となると奇跡に等しいが、やはり世界大会に出てくるだけあり、どのクラブも躍進の可能性は秘めている。

　20位までに入れられなかったチームで、躍進候補の筆頭にあげたいのがオーストリアのザルツブルクだ。現時点で、もう少し高い評価をしても良いのではという声もあるかもしれないが、若い選手が多く、大会の中で成長する可能性がある。セレッソ大阪から加入したMF北野颯太もその一人だが、21歳のイスラエル代表MFオスカー・グルーフはここから確実にステップアップして行きそうな逸材だ。

　伸びしろという意味ではフランスU-19代表のDFジョアネ・ガドゥは、18歳で195cmという破格のサイズもさることながら、守備能力も高く、この大会でスーパーブレイクを果たす可能性がある。19歳のU-21デンマーク代表FWアダム・ダギムも迫力あるフィニッシュを武器としており、初戦でパチューカを相手にゴールを決めるなど、波に乗ったら面白い。俊敏なドリブラーのマリ代表FWネネ・ドルジュレスはプレミアリーグが獲得に興味を持っているという報道もあり、夏にステップアップしていてもおかしくない。

　元ブラジル代表のDFチアゴ・シウバが主将を務めるブラジルのフルミネンセも、1つきっかけを掴めば、上位躍進を果たしうる。F組にはドイツの強豪ドルトムントがいるものの、残りは韓国の蔚山HD、南アフリカのマメロディ・サンダウンズであり、大会前の評価としては全体でも1つ難易度が落ちるグループであることは確かだ。

　40歳のチアゴ・シウバに限らず、全体的にややベテラン選手が多いというのは体力面でやや気になるが、それだけ成熟しているということでもある。攻撃ではコロンビア代表FWジョン・アリアスが右サイドから鋭く切り裂く。