明治安田J1リーグ第30節が20日に各地で行われ、鹿島アントラーズは敵地で浦和レッズと対戦し、1-0で辛勝した。お互い今季のリーグ優勝を争うチームなだけに、強度の高いゲームが展開される。その中で、前半でピッチを退く悔しさを味わったのが、鹿島の若き司令塔・舩橋佑だった。成長過程にある23歳は、レジェンドの背中にヒントを見出す。(取材・文:元川悦子)
お互い負けられない状況で迎えた「伝統の一戦」
Jリーグ屈指の伝統の戦いと言われる鹿島アントラーズ対浦和レッズ。今季第1戦だった3月16日のカシマでのゲームも1−1のドローだったが、過去7戦は全て引き分け。両者ともに一歩も譲らない状況となっていた。
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こうした中、迎えた9月20日の埼玉スタジアムでの今季第2戦。ホーム・浦和にしてみれば、J1タイトル争い生き残りのために絶対に負けられない試合であり、アウェイ・鹿島にしても9年ぶりのリーグ制覇に向けて落としてはいけない大一番だった。
5万3000人以上の大観衆が終結した敵地での一戦に特別な闘志を燃やしていたのが、鹿島の若き司令塔・舩橋佑だ。
柴崎岳、三竿健斗ら経験豊富な面々が揃うボランチ陣にあって、今季は鬼木達監督からファーストチョイスと位置付けられてきた若き背番号20は、埼スタでの浦和戦の難しさを痛感していたからだ。
「鹿島が(2007〜2009年に)3連覇していた時もテレビで見ていましたし、プロ1年目に試合に出してもらった時も何もできなかった思い出があったんで、『今日こそやってやろう』という気持ちがありました」と彼は語気を強めた。
舩橋が埼スタでの浦和戦に初めて出場したのは、2021年4月3日のゲームだ。
