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W杯初戦まであと2日。日本代表新キャプテン板倉滉を中心にギアを上げる「そこを狙っているわけではないですけど」【練習レポート】

text by 元川悦子 フリーライター photo by 元川悦子
W杯初戦前調整 日本代表 ランニング 

ダラス出発前最後のトレーニングを行った日本代表【写真:元川悦子】



 FIFAワールドカップ2026(北中米W杯)初戦のオランダ代表戦まで残り2日。日本代表は現地時間6月12日、ベースキャンプ地・ナッシュビルでダラス出発前最後のトレーニングを実施。冒頭15分以外はクローズして、本番前の重要な戦術確認を入念に実施した。

遠藤航を除く27人での全体練習

 この日はこれまでの快晴とは打って変わって雨。気温は23度で、半袖で外にいると肌寒く感じるような天候だった。

 時折、雨の勢いが強くなる中、選手たちは当初開始予定の10時45分より20分以上遅れてピッチに現れた。最初に後藤啓介が建物から出てきて、前田大然、久保建英、鎌田大地、堂安律といった面々が続々と登場。

 前日チームを離れた遠藤航を除く27人が揃ったところで、森保一監督が号令をかけ、円陣を組み、トレーニングがスタートした。

 雨のせいでどんよりしたムードも感じられる中、チームを盛り上げたのは、やはり大ベテランの長友佑都だった。ランニング後のウォーミングアップのときに「声が小さいぞ。もっとデカい声を出せ」と周りを鼓舞。

「(鈴木)淳之介」と名指しで要求すると、鈴木淳之介は苦笑い。近くにいた吉田麻也、南野拓実らも笑顔を見せるなど、一気に場が和んだ。

 その後、ボール回し(鳥かご)に突入。長友と吉田は新キャプテン・板倉滉やエースナンバー「10」の堂安と同じ組でプレー。重責を担うことになった彼らを力づけようとしたのだろう。

 そうした配慮ができるベテラン組がいることで、東京五輪世代の主力組は救われたのではないか。

「佑都君だったり、麻也君だったりがいるだけで笑顔が増えるし、練習の雰囲気が締まるところは締まると思う。精神的に心強いサポートがあるので、自信を持ってピッチで表現できると思います」とU-20日本代表時代からの盟友・小川航基が板倉の心情を代弁していた。



 いざという時にベテラン勢がチームを支える体制をあらかじめ構築しておいたのも、森保監督の戦略なのだろう。その成果もあって、遠藤離脱のマイナス影響は最小限にとどめられそうだ。

 全体練習はボール回しでクローズとなり、その後は約1時間、オランダ戦対策を集中的に行った様子だ。本来であれば、追加招集の町野修斗もこの日から合流予定だったが、搭乗するはずのフライトが次々と欠航。6月11日夜はダラスに足止めとなり、12日午後にダラスに直接入る予定というが、初戦でフル稼働というわけにはいかなそうだ。

 実質、25人で重要な初戦に挑むことにはなりそうだが、鎌田が「試合間隔が4~5日あるので、そんなにターンオーバーは僕自身、必要じゃないと思っている。普段も連戦を基本的に1年間やり続けているので、(ボランチの)人数というところにはあんまりフォーカスしていない」と11日に発言していたが、主軸メンバーはある程度、フル稼働することになる。

 それは他の面々も覚悟しているはずだ。

 さすがに本番直前ということで、この日は選手たちもミックスゾーンで取材に応じたのは数人だけ。

 新キャプテンの板倉は結束力と一体感を一気に引き上げていく決意を口にしている。

「選手だけのミーティングを今日の夜やると思います。町野がこっちに向かっているという状況なので、チーム全員が揃ってからかなと。自分自身は前回のW杯が初めてで、そういう選手が何人かいた中で、(川島)永嗣の言葉だったり、先輩の言葉で1個、チームの気持ちがグッともう一段階上がった印象がある。そこを狙っているわけではないですけど、自然とそういうふうになってくると思う」

 この練習後、ナッシュビル空港を経由し、決戦の地であるアメリカは・ダラスへ移動。13日にダラス市内の大学施設で前日調整を行って、本番に突入する。11日に韓国がチェコを下したように、初戦白星が最高のシナリオ。そうなるようにやれることは全てやり切ることが肝要だ。

(取材・文:元川悦子)

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