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J1 7時間前

「またこの舞台を目指していかなきゃ」早川友基が初W杯で抱いた3つの思い。鹿島アントラーズの守護神が見据える4年後「サッカー選手ならば…」【コラム】

鹿島アントラーズ 早川友基
鹿島アントラーズGK早川友基【写真:藤江直人】



 ピッチに立つことはできなかった。それでも、FIFAワールドカップ2026(北中米大会)は早川友基の価値観を大きく変えた。世界最高峰の舞台で感じた差、身近なライバルとなった鈴木彩艶の存在、そして鹿島アントラーズの守護神として背負う責任。27歳のGKは、世界で得た刺激を新たなシーズンへとつなげようとしている。(取材・文:藤江直人)[1/2ページ]

「本当はハワイへ行こうかな、と」

鹿島アントラーズ 早川友基
鹿島アントラーズGK早川友基【写真:藤江直人】


 わずか1年の間に、鹿島アントラーズの守護神、早川友基は3度もアメリカ本土に降り立った。

 最初は昨年9月。ヨーロッパ組も招集された森保ジャパンに初めて名を連ね、カリフォルニア州オークランドでメキシコ代表、オハイオ州コロンバスでアメリカ代表と対戦したアメリカ遠征に参加した。

 実はこのときに初めてアメリカ本土へ足を運んでいた早川は、苦笑とともにこんな言葉を残していた。

「グアムやハワイへ旅行で行った経験はあるんですけどね……」

 次はまだ記憶に新しいFIFAワールドカップ2026(W杯北中米大会)。鈴木彩艶、大迫敬介とともに代表のゴールキーパー(GK)陣に選出された早川は、敗退するまでの全4試合をリザーブで見届けた。

 代表チームとともに7月2日に帰国し、鹿島からオフを与えられた早川はすぐにアメリカ本土へ向かっている。これが3度目であり、アリゾナ州グランドキャニオンやネバダ州ラスベガスなどを満喫した。

「本当はハワイへ行こうかな、と考えていたんですけど、シーズンオフくらいしか本土に行ける機会はないかなと思ったので。今回は行った経験がないところへ行きたいと思って決めました」

 雄大なグランドキャニオンをバックに両手を大きく広げている写真が早川のインスタグラムに投稿されると、代表のセカンドユニフォーム姿だった点も相まってファン・サポーターの間で大きな反響を呼んだ。

 そのまま移籍してしまうと心配したからか。チームメイトの安西幸輝が「神様、どうか、どうか、どうか、どうか、どうか、どうか、帰ってきてくれますよーに」と早川の投稿へ冗談まじりにコメントする。

「自分にとってすごく…」

早川友基
北中米W杯を戦った早川友基【写真:Getty Images】


 もっとも、すべては杞憂に終わる。3度目のアメリカ本土滞在中にモードを日本代表から鹿島へ、しっかりと切り替えた早川は、今後のサッカー人生へ向けた3つの思いを胸中に忍ばせて帰国していた。

 まずは27歳にして初めて臨んだW杯に対する早川なりの総括となる。

「自分にとってすごく刺激になったし、またこの舞台を目指していかなきゃいけない思いになりました」

 鹿島に合流した直後に茨城・鹿嶋市内のクラブハウス内で実施された囲み取材。W杯メンバー選出から帰国するまでの49日間で新たにした決意を明かした早川に、後悔はあるか、という質問が飛んだ。

 大舞台でゴールマウスを守る機会を得られなかった早川は「ないですね」と即答している。

「自分は毎日チャレンジャーの立場で過ごしていましたし、誰が出ても、というなか今回は出られませんでしたけど、チームに対してはすべてやり切った。結果がついてくれば、もちろんベストでしたけど」

 さらにスペイン、ポルトガル、モロッコなどで共催される2030年の次回W杯へ、そのときには31歳になっている早川は「自分のなかで目指す場所になった」と位置づけた上でこんな思いを語った。

「サッカー選手ならば…」

日本代表GK鈴木彩艶
日本代表GK鈴木彩艶【写真:Getty Images】


「正直、4年間というとサッカー選手としてはだいぶ長い年月だし、4年後に自分がどうなっているかもわからない。それでもW杯は、サッカー選手ならば誰もが目指している舞台だと思う。

 国を背負って戦う重圧もありますけど、その舞台で戦える楽しさも感じました。その舞台を一度経験できたなかでまた感じたいと思えているし、それが自分のモチベーションになればいいかな、と」

 ピッチの外からエールを送り続けた、年下の彩艶から受けた刺激が2つ目の思いとなる。

「正直、日本のなかでというより、もうワールドクラスの選手かなと個人的には感じていました」

 オランダ代表とのグループステージ初戦を皮切りに、スウェーデン代表との同最終戦、そして無念の逆転負けを喫したブラジル代表とのノックアウトステージ初戦でも、彩艶はビッグセーブを何度も演じた。

 北中米大会をともに戦った過程で、頼れる守護神が身近なライバルに変わったと早川は振り返る。

「今大会でも代表の危ないシーンをかなり救っていた。自分も試合や練習を見ていて、彩艶の能力の高さというものを何度も感じていたし、自分のなかで彩艶に追いつき、追い越せという思いにもなった。

 そうした目標設定というか、本当にいいライバルがいるのでそこへ向かってもやっていきたいし、彼から学ぶものもすごく多かった。そういったものも自分のプレーで、しっかりと表現できればと思う」

 今大会での活躍を受けて、ステップアップ移籍も報じられる彩艶から何を学んだのか。

「ハイボールの処理であるとか、ゴールキーパーとしての細かい動きとか、そういった部分ですね」

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