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「勝つべくして勝てている」。遠藤渓太が語る、柏レイソルの”必然の白星”。決意の移籍で掴みつつある新境地【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 フリーライター photo by Getty Images
遠藤渓太 柏レイソル
2026/27シーズンから柏レイソルでプレーする遠藤渓太【写真:Getty Images】



 2026年前半の明治安田J1百年構想リーグで下位に沈んだ柏レイソル。今夏加入した遠藤渓太は左ウイングバックに挑みながら、リカルド・ロドリゲス監督が説く緻密な戦術に手応えを得ている。2026/27シーズンの明治安田J1リーグ第3節、V・ファーレン長崎戦では決定機を逃す悔しさも味わったが、チームは4-2で開幕3連勝。「勝つべくして勝てている」と語る遠藤の現在地に迫る。(取材・文:元川悦子)[1/2ページ]

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【2026/27明治安田J1リーグ第3節】
2026年8月21日 柏レイソル 4-2 V・ファーレン長崎
(三協フロンテア柏スタジアム)

「FC東京にそのままいる選択もありましたけど…」

FC東京の遠藤渓太
FC東京でプレーしていた遠藤渓太【写真:Getty Images】


 2026年J1百年構想リーグでまさかの15位に沈んだ柏レイソル。この半年間は長期離脱の熊坂光希、何試合か欠場した原田亘らケガ人が続き、小屋松知哉の移籍で左サイドの機能性も低下。それが決定力不足という結果になって表れた。

 こうした課題を踏まえ、リカルド・ロドリゲス監督は2026/27シーズンに向け、2025年のように攻守両面で機能するチームの再構築に乗り出した。そのキーマンの1人と言えるのが、新加入の遠藤渓太だ。

 横浜F・マリノスユース育ちの彼はマリノスを振り出しに、ウニオン・ベルリン、ブラウンシュヴァイクを経て、2024年から2シーズン半をFC東京で過ごし、満を持して柏に赴いたのである。彼は移籍の理由について改めて吐露する。

「FC東京にそのままいる選択もありましたけど、自分のキャリアを広げる意味でウイングバック(WB)にチャレンジしたい気持ちが強かったんです。リカルド監督だったり、クラブから期待を感じたのも大きかった。

 20代最後という年齢は自分自身もすごく大事だと考えていますし、本当に全てをサッカーに注ぐくらいの覚悟を持って取り組んでいきたいと思いました」

 11月に29歳の誕生日を迎えるアタッカーは、柏という新たな環境でより高い領域を追い求めていこうとしているのだ。

「力不足だったと思います。次は…」

柏レイソルMF遠藤渓太
東京ヴェルディ戦で同点弾をあげた遠藤渓太【写真:Getty Images】


 新天地では8月8日の開幕・水戸ホーリーホック戦からスタメンを確保。14日の東京ヴェルディ戦、21日のV・ファーレン長崎戦と3試合連続で先発起用され、ヴェルディ戦では豪快な同点弾も叩き出すなど、悪くない滑り出しを見せている。

 本人としては長崎戦で2戦連発を積極果敢に狙っており、1−0でリードしていた前半43分にはまず強烈なシュートをお見舞いする。後半立ち上がりに長崎に立て続けに2点を奪われた後も、左サイドからアグレッシブな仕掛けを披露した。

 小泉佳穂の2点目、瀬川祐輔の3点目が生まれた直後の78分には原田のロングパスに反応。ペナルティエリア付近でフリーになったが、トラップが大きくなってフィニッシュに持ち込めなかった。そのまま交代となり、本人も悔しさを覚えた様子。

「自分の個の質が足りなかった。決め切るチャンスが何度もあったと思うので、力不足だったと思います。次は決めます」と背番号5はギラギラ感を前面に押し出した。

 それでもチームは一時の劣勢を跳ねのけて4−2で圧勝。開幕3連勝を飾った。遠藤が入った左サイドも3バック左の杉岡大暉、左シャドーの山内日向汰とのコンビネーションも徐々に上がっている様子だ。

マリノス時代、FC東京時代との違い

柏レイソル対V・ファーレン長崎
柏レイソル対V・ファーレン長崎の模様【写真:Getty Images】


「今日はなかなかうまく回らなかった部分もあるけど、自分たち3人も分かり合えているところはありますし、左と右で攻撃の仕方や人の使い方も違うので、僕らが右サイドみたいな攻撃をする必要はないと思っています。

 左は左でもっとゴールに直線的に向かっていければいいかなと。自分がサイドを突破しなくても、誰かが突破してポケットのところを攻略できればいい。僕は一番外にいるんで広く見えているんで、後出しでうまくチョイスできればいいですからね」

 遠藤は冷静に戦況を見ながらプレーの判断を下していることを明かす。そのあたりは個の突破力を前面に押し出していたマリノス時代、FC東京時代との違いかもしれない。

 実際、リカルド監督の柏は複数人が連動性でスペースを突き、ゴールを脅かすサッカーを遂行しているため、WBは「周りとつながる意識」をより強く持ってプレーする必要がある。それが難しさであり、醍醐味でもあるのだろう。

 柏の場合、そのタスクを昨季は小屋松が担っていて、非常にいい関係性ができていた。が、小屋松が移籍した後の百年構想リーグでは小見洋太、山之内佑成、汰木康也、三丸拡らが入れ替わりでトライ。確固たるコンビが確立できず、苦労していたように映った。

 そこに遠藤という卓越した個人能力と豊富な経験を兼ね備えた人材が加わったことで、左右のバランスが修正され、攻守両面で迫力を出せるようになったのは確か。今のところ遠藤加入効果は大きいと言えそうだ。彼自身も充実感をにじませる。

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